ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

すい臓がんの痛みと対応(食事と生活)

bizmania.hatenablog.com

、というエントリを書いたところで、では、現在どういう痛みがあるか、その対応について書いておきます。

 

(注意) 自己流なので単に個人的なメモです。患者の方はお医者さんに相談してくださいね。私は、お医者さんに相談しても一般的なことしかわからないので、自分でどう対処したかをメモしておくと似たような人に参考になるかなということで残すメモです。

 

1か月前に急性すい炎で入院し、1週間ほどで退院していて、それ以降は、結構おなか痛いんですね。急性すい炎を境に顕在化した感じです。

 

お腹の痛み

痛みは3種類あって、みぞおちのあたりがツキーンと痛い。その左右が痛いというすい臓から直接来る痛み。これはたまに来ます。お腹側に来ると痛いし、背中側には「凝り」として現れます。

 

また、食事をすると、胃や腸が動き始めて、じんわりとした痛みが始まります。これは結構長く続きます。痛みの感じとしては、下痢とか便秘のときのお腹の痛みが変化しながらずっと続く感じです。激痛ではないものの、苦しい痛みです。

 

あと、立ったり、歩いたり、身体を起こしているとだるく、その後数時間はお腹が痛くなってきます。横になりたくなるのです。2番目の痛みと同じ感じ。長く活動していると翌日もお腹は痛くなります。

 

お腹の痛みへの対処

食事しての痛みについては、実は食べないとそんなに痛くならないんですよ。だから食事を抑えたりしたんですが、これをやると体重がどんどん落ちてきます。1日平均300gくらい。スティーブ・ジョブズも痩せてましたが、まさに病気ダイエット。これでは良くないので食べることにしました。

 

それで痛みについて言うと、薬で抑えるのが一番です。我慢して横になって痛みが治まるのを待つのはあまり生産的ではないことがわかりました。収まらないから。すい臓がんなどに刺激されて腸が妙に活動しているみたいなんですね。あと腹膜への転移もあるし。お医者さんから処方されたのはカロナール(アセトアミノフェン)です。これは私にはききました。市販薬ならタイレノールですね。パブロンなどの風邪薬の主剤なんですがあちらはほかにいろいろ入ってる。アセトアミノフェンオンリーなのは市販はタイレノールかな。あと、イブプロフェンも効きますね。

 

もう痛いのは仕方ない。アセトアミノフェンイブプロフェンなどを使って痛みを抑えて活動可能にします。これが私の個人的な結論です。もちろん何も使わなくても痛みが治まるときはあるんですけどね。でも、横になって痛みが治まるのを待っていたらずっと寝てないといけない。それでは何にもできないですから。また、がんですから横になっていて良くなるわけではないんです。風邪とは違うのです。痛いのは仕方ない。痛みをどうにかするほうを考えるわけです。

 

あと、背中の痛みもキツイんですけど、これはマッサージ器を使いました。もむと多少良くなります。すい臓の痛みが背中側に出るんですが、マッサージは一時的に改善します。おすすめです。

 

私が使っている一つがこれ。アルインコのネックマッサージャーだけど、リクライニングチェアに座って腰に当たると腰などもマッサージできる。もみパターンも3種類あってそれぞれ使える。値段から見てもコスパよし。

 

 

 もう一つはベッドで長年使っているのが、オムロンのマッサージ。こちらも安くて良い。前はルルドマッサージクッションを使っていたのだけど。どちらも良い。両者はもみ玉の形が違っていて、ルルドは半円、オムロンは扁平。ルルドは半円でピンポイントで押してくる。オムロンは扁平でエッジでぐりぐりする感じがあって、なれるとこっちの方が好きになった。

 

オムロン マッサージクッション ベージュ HM-341-BG

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  • メディア: ホーム&キッチン

 

食事

お医者さんからは低脂肪の食事を勧められていました。最初は脂肪ゼロを目指していたんですが、そこまでしても痛みは変わらないことがわかりました。1日30g未満を目指して、クリームや牛肉やオイリーなものを避ければ結構いろいろ食べられます。お好み焼きも油使わず、豚バラではなく蒲鉾入れれば、ソースと鰹節で結構おいしく食べられます。ドレッシングは脂肪ゼロのもの、パンもバターを避ければもともと入っている油分は問題なしです。あとは、低脂肪乳も。

 

起きているとお腹が痛くなってくる問題と生活の質

このすい臓なのですがが、どうも体を起こしているとだるく痛くなってきます。会社で執務するような姿勢はもうダメで、3時間が限界。体のだるさとお腹の痛さがキツイのです。実際は30分くらいで苦しくなってくるので、30分起きたら15分横になるみたいな感じになります。また、3~5時間起きていると、そのあと、夜など腹痛に悩まされるし、翌日もだるいし痛い。先ほどの薬では抑えきれないのがつらいところ。

 

この状況で在宅勤務を含め、寝ながらPCなど使えるようにしようと考えて、寝ながら仕事ができる環境を用意することにしました。

 

そこで選んだのが高座椅子です。下のリンクはアマゾンだが、サンワサプライダイレクトショップの方が安かったのでそちらがおすすめ。椅子としては安いので最高ではないですが(椅子は一般的に3~5万円出さないと質は良くない)、リクライニング角度135度で半分横になりながらPC操作するにはいい感じです。耐久性は10年持たないレベルだが、1-2年くらい持てば十分かなと。

 

 

こちらに次のテーブルをつけました。もともとあったテーブルと椅子は即捨てました。オカムラのヴィスコンテを使っていて気にいっていましたが、これからの人生にもはや必要がないのです。

 

 

このテーブルはベッドにも使えるしなかなか気が利いています。高さ、幅調節できます。天板も傾くので寝ながらに便利。ただ調節できる分、ネジが緩むことがあったので、高さ、幅が決まったら思いっきり締めこんでおくことをおすすめ。もっといいやつでもよいかもしれない。

 

あとは、そのテーブルにモニターアームを取り付けた。

 

 

 

足元には足載せ。

 

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テーブルには、フットレストも装着。ただ、これ最初体重かけすぎて、テーブルの高さが下がってしまったので、あまり良くないかも。テーブルのねじ止めを締めなおしたものの、テーブルが安いのであまり負荷をかける設計ではなさそう。

 

 

そんな感じで環境を整えました。特に入院して体調が今より悪くなる前と考えて急いだのです。

 

 あと、テーブル脇にはキャスター付きの小さめのワゴンを置いて、作業もしやすくしました。本が大量にあるんですが、これを最後の日までに全部スキャンして片づけたいなと思っています。

 

 

まあ、そんなところで。

 

 

がんになりました(すい臓がん ステージ4)

年末はバタバタしていました。内藤です。

久しぶりに更新します。

 

タイトルに書いたように、この1か月くらいですい臓がん(ステージ4)が判明しました。48歳男性会社勤め。妻子。子供は1人いて5歳です。

 

自分と同じような人に役立つようにいろいろ気づいたことを書いておきます。

 

ステージとは

がんは進行状況をステージ(0~4)で表現します。ステージ4というのは手術不能で進行した状態です。すい臓がんでは、一般的には余命12か月ほどか、もっと短いようです。

 

すい臓(膵臓)の機能

すい臓というのは、地味な臓器なんですが、体内では重要な臓器でして、消化をつかさどる消化液を出す機能と、血糖値を下げるインシュリンを出す機能があります。

 

すい臓がんについて

治療が難しい難治のがんです。スティーブ・ジョブズもそれでなくなりましたね。一般的な健康診断ではほぼわからず、かなり進行して症状が出てから見つかります。私の場合は急性膵炎で入院してわかりました。すい臓がんは見つかった時には半数がステージ4と言われていますし、ステージ2までで手術できても5年生存率は30%以下。私のようなステージ4では1年生存率も30%以下のようです。

 

すい臓がんの治療法

すい臓がんの治療法はステージによって異なりますが、がんの一般的な治療は、まずは切除できるかどうか、です。切除できないところまで広がっている、転移しているとなると切除不能となるため、放射線療法や化学療法などになります。私の場合は、すでに肝臓に小さな転移、腹膜への転移があるため、化学療法でがんが縮小すれば寿命が少し伸びるのを期待するということになります。とはいえ、あと半年のところが1年になるか1年半になればいいね、というようなところです。

 

すい臓がんが見つかった経緯

今年の11月中旬くらいからお腹が痛くなりまして、今から分かるのは肺の下、みぞおちやその横くらいが、激痛じゃないんだけど、いやーな痛みが続きました。姿勢を変えると痛みが変わるというもので、これはすい炎特有のようです。そのときは分かりませんでしたが。いったんは朝方くらいには収まるんですが、午後からまた痛くなってくるというのを数日くり返していて、おかしいなと思い、会社近くのクリニックへ。そこではわからず様子見ましょうとなったんですね。盲腸などと違ってわかりにくいんですね。

 

だから急性すい炎については、診断と治療はそれなりに大きな病院に行った方が良いです。血中アミラーゼの測定や、造影CTができるところ。近場のクリニックではまず無理です。とはいえ、そこのクリニックですい炎が判明しても現在の状況は変わらないので、何とも思っていません。

 

それで翌日も変わらず痛く、動けたので大きな病院の夜間外来へ行って急性すい炎が判明します。そのまま入院となりました。

 

ひどく進行していたわけではないので(進行していたらICU)、絶飲食を中心とした治療になり、並行して原因の調査となりました。

 

その調査で、すい臓に腫瘍があるとわかりました。この腫瘍ががんなのか、どういうがんなのかについては、確定診断のために、超音波内視鏡による検査、内視鏡で穿刺して細胞診などを行いました。確定診断は細胞診の結果を待ち、12月の上旬に、すい臓がんステージ4が確定しました。

 

すい臓がんが見つかってショックだったか

実は思ったほどショックではなかったのです。急性すい炎で入院して数日。CTやMRIで腫瘍があると知らされまして、その時の担当の医師は非常に暗い顔をしているんですね。もともと医療関係の情報が好きですい臓がんについても知っていたので、自分がり患しているのは「ヤバイやつ」というのがわかりました。余命言われるタイプのものだろうと覚悟したのです。これはもうどうしようもないやつだろうなと。

 

それで、まず思ったのは、「今生ではここまでか」ということでした。私は100%信じているわけではないのですが、輪廻転生的な考え方をしています。なんか苦労があったら、カルマとは言いませんが、前世からの宿題だなあとか思うことにしていましたし、今、48ですが努力するのも来世楽だからと思うことにしています。そうすると、なんか気がラクだし、捨て鉢にならない、何事も自分の問題として引き受けて考えやすいからなんです。ただ、この考え方は少し危険で、他人に対して言うと差別になるので注意が必要です。かわいそうな状況、人権的に侵害されている状況に対しても彼らは前世で悪いことをしたからだと考えるのは良い考え方ではありません。あくまで自分のことに関してだけ考えるのです。

 

ちょうど今、このブログで就職の話を書いてしますが、私は最終的に自分のやりたい仕事の大手企業にいて、いろいろ工夫して自分のプロジェクトを進めていて、それに2千万円くらい予算付けてもらっていました。仕事的には干された時期もあるものの、理解されつつあり、いい感じだったんですね。また、遅くなりましたが40歳で結婚し数年後子供も生まれました。今5歳で可愛い盛りです。

 

私の人生がここまでということはショックながら受け止めることができました。「そうか、こうくるか」と。私の人生にはいろいろなことが起きました。人生で起きたことはすべて引き受けるしかありません。それが人生で学んだことです。出されたご飯は全部食べるのです。

 

ただ、私は育つ家庭であまり父がいないのと同様な環境で育ち、いろいろ教えてくれる父だったらよかったなあと思っていて、自分の息子には大人になるまで適切にガイドしてやりたいと思っていたんですね。でも息子が小学生になるまで見れるかどうかという状況になり、悲しくなりました。また妻とも協力してやってきていて、自分が抜けることになってしまう、ということはツライなと思ったのです。

 

死は受け入れることができますが、別れというのはつらいなあというのが強く感じたことです。

 

確定診断へ

急性すい炎の退院後、細胞診の結果が出たあたりで、診断を聞きに行き、すい臓がんが確定します。余命は一般的には12か月くらい。妻と二人で話を聞きに行き、事前に話しておきましたがショックながら受け止めてくれたようです。これが12月の中旬。今から3週間くらい前です。

 

転院へ

その病院も悪くはない有名病院でしたが、難治のすい臓がんの場合、より専門性の高い病院が良いため紹介していただきました。素早く手配していただき、翌日朝には専門病院外来へ。そちらでも最速で検査していただきました。まずは切除可能かの検査となりましたが、午後には切除不能と判明しました。肝臓への転移、腹膜への転移があるためです。それでステージ4として治療の可能性を午後探ることになりました。

 

午後には担当の先生と話しますが、暗い顔しかしません。転移しているので、治療が難しいのです。医師のいう「難しい」は技術者の言う「難しい」と同じで、事実上不可能、の意味です。頑張ればなんとかなる意味ではないんですね。

 

ただ、まあ、先進医療でやっているところがあるからと紹介いただき、翌々日には別な大学病院へ行くことになり、そこで化学療法を受けることになりました。年明けから入院します。この治療は効けばラッキーです。何もしなければ半年くらいのようです。個人的にはいろいろな後始末ができればいいなとか、息子が小学校上がるところまで見たいとか思います(その後父なしにしてしまうのはつらい)。

 

がんの進行

がんというのはどんどん成長します。そして成長する過程でその臓器が機能しなくなるんですね。それによる身体の不具合が出て、死に至ります。すい臓がんの場合、すい臓機能がダメになるとか、腫瘍が大きくなって腸閉塞を起こしたりなどです。また転移したがんでほかの臓器の不全を起こすというのもあるでしょう。

 

だから今、ブログを書いて比較的元気(といってもすい炎やすい臓がんのため、30分くらいしか立ったり起きたりしてはいられないし、お腹は痛い)ですが、有るタイミングで急速にいろいろな不具合が出て死に至るのでしょう。あまり長くない使える時間をフルに使いたいと思います。

 

終活へ

物は考えようです。交通事故なら終活とかなしに突然死でしょう。準備もなにもあったものじゃありません。余命がわかる。あと1年。もしかすると半年、3か月かもしれない。とはいえ、今すぐではないので、用意する時間が取れるんですね。これは悪いことではないんですよ。

 

というのも、人は必ず死ぬんです。いつか死ぬ。それがわかるので準備できるんですから、悪いことではないんですね。ただ、このタイミングかー、というのはあります。子供がもう少し大きくなるまでとか思うんですけど、でも、それが私の運命なんでしょう。別に不摂生したわけでもないし、たばこも吸わないし、酒も普段は飲まない。別に悪いことは何にもしていないんで、私が悪いわけではないんですよ。強く遺伝性でもないし、たまたまそういう身体だったということです。まあ、まだ48歳ですから、少しがんになるには早いですね。それはちょっと残念。もっと結婚とか子供が生まれるのが早ければ成人まで面倒見れたんですが、まあ仕方ない。人生遠回りましたから。遠回りした割に、終わるのが少し早かった感じですね。これが40ならちょっと悔しいし、30なら悲しいでしょうが、48で、それなりにいろいろ頑張ってやってこれたので、個人的にはめちゃくちゃ悔しいという感じではないのが幸いでした。海外も見ましたしね。たくさん本も読んだ。自分の遠回りせざるを得ない問題に真剣に対応できたし。

 

繰り返しになりますが、悲しいのは、妻子と死に別れるということです。70とかならまあいいかなんですけど、ちょっと早いのがね。。息子とキャンプに行きたかったなあとか思います。いけるかもしれないけど。幸い、10月に息子と二人でキャンピングカーに一泊の旅行に行ったりしたので、思いついたときにやれることは全部やっておくのがいいと思います。だってこうやって突然、終わりが来ることがあるんですから。

 

ステージ4での治療に関する考え

こうやってがんになる前は、無理に延命する治療はどうかなあと思っていたんですが、ステージ4で化学治療して寿命を半年、1年と伸ばせるなら悪くないなと思うようになりました。というのも、がんが進行するといろいろ不具合出ますからね。それが少しでも遅らせられるなら悪いことではない。また、半年で死ぬより1年で死んだ方がいいかなと思います。ただ、奇跡が起こって治る!とかは思わないです。やはりそれだけ厳しい状況と受け止めています。終活するだけの自由と時間がもらえるなら悪くないなと。あと、代替療法には興味ないです。標準療法で十分です。一縷の望みってそれ宝くじですからね。宝くじが当たると思う人ですか?というのが分かれ目かと思います。

 

仕事について

すい臓がんの確定診断が出た段階で上司には話しました。人事とも話して、在宅勤務を組み合わせるなどいろいろ対応を取ってもらえそうです。そういう意味で大手でホワイトってのはとてもいい。仕事は今取り組んでいるプロジェクトはもう少し進めたいと思っています。ただ、それも今後の体調次第なんですが。

 

室内環境について

あまり長時間起きていられないので、リクライニングチェアで寝ながら仕事ができるよう、机と椅子を買い換えました。もうそれは確定診断後には発注。今までも結構いいオフィスチェア使ってましたが、廃棄。もうそれは人生で必要ないものになったんですね。あと半年、1年で死ぬと思えば考え方が変わります。自分に必要のないものはどんどん処分していきます。子供と妻にはいろいろとメッセージを残しておきたいなとかそういうのも始めました。自分の私物の処分も進めます。心が軽くなったのは、あー、これから服買わなきゃと考えなくていいな、と。今あるので今回の人生では十分だなと。

 

 

以上、がんになったというお話でした。

正月から明るい話ではないですが、役に立つ人もいるでしょう。

 

お腹いたいですが、今のところ生きています。

 

 

 

BIG tomorrow(ビッグトゥモロー) に掲載されました

BIG tomorrow(ビッグトゥモロー) 2016年 11 月号 
『学歴が低くてもエリートに負けない「型破り仕事術」』の企画で取材いただき掲載されました。

取材いただきありがとうございました!

(#更新するの3年ぶりですねぇ。。 コメント欄にはちょくちょく返信を書いていますが。)

迷うなら全部やる、という考え方

迷うなら全部やる、という考え方


よく、コメント欄で相談を受けるんですけども、社会に出遅れた状態でいるときに、「就職に当たってAとBとCをしたほうがいいと思うんですが、どれをしたらいいですか?」という質問をもらいます。(今貰ってる方だけでなくて今までも多く貰いました)


答えは基本的に決まっていて、「全部やりましょう」です。


(1) やったほうが良いと自分で思っている。
(2) どれが必須でどれは捨てていいと分からない迷ってる状態。

この場合、全部やるのがいいんです。


自分の勘は多くの場合、正しいからです。だからやったほうが良い。


一度には出来ないとか、一つずつとか思うんでしょうけど、そんな心配は大抵は杞憂です。やれば出来るものですよ。大抵の場合。むしろ、そうやって自分の可能性を狭めないほうがいいんです。どうして、一つずつやったほうがいい、一度にやらないほうがいい、なんて思い込んでいるんですかね。 成長したいなら、貪欲にガツガツ行きましょう。


また、A,B,Cの3つあって、1個目でアタリだったら楽だとか思わないことです。そういう節約はダメなんです。自分の能力を狭めてしまいます。

A,B,Cあったら、全部やる。そうすれば、どれがいいか今後の判断がつくようになるでしょう。つまり、将来の時間が節約できるんです。そこで試していないと、将来でまた悩むことになります。

最短ルートを行こうとするのではなくて、全部のルートを全速力で駆け抜けるのがいいんです。遅れを取り戻すというのはそういうことです。


もちろん2つやるなら2倍頑張る必要があります。2倍時間をかける覚悟でやればいいんです。たいていは1.6倍くらいで済みますから。9時〜17時でやる予定だったのなら、8時〜22時くらいでやればいいんです。そのほうが、悔いは残りませんし、大きな成長が得られます。


頼まれ仕事も同じです。自分がやったほうがいい仕事が3つ来たら、3つ請ける。やってきた仕事はどんどん請ける。社内であろうと、受注です。注文はある限りどんどん請けていく。納期は長時間労働と、能率の改善と、プロセスの改善でクリアする。そうすることで劇的に成長できます。だって、経験値がメチャクチャ上がるから。

もちろん、自分の中で吸収した仕事は誰かに振ってもいいんですけど、自分の中で経験値上がる仕事は多少無理しても請けてしまったほうが、トクになります。


と、まあ、上記は例によってマッチョ系な考え方なので、肉体的や精神的に出来ないなと思う人は無理しないで、自分の身体を守ることを最優先してください。自分の身体を壊してまで得られるものはありません。

僕も自分の身体を守りつつ、フルに頑張るだけです。自分の中でどこまで出来るかのモニタリングは欠かしません。だから体力を回復させる方法とか、精神的なストレスを解消する方法をかなり熱心に取り組んでいるんですね(以前にいろいろエントリ書いてますが)。


身体を壊さないように。でも、自分で思いこんでいるよりも、自分の限界は高く、もっと頑張れるものなので、その水準まで負荷をかけて頑張るのがいいんですね。だから、A,B,Cの3つあって、どれがいいか迷ったら全部やるのが良いのです。

学歴はどこまで重要か⇒学歴より集団内で相対的に優秀と思われるよう

学歴はどこまで重要か⇒学歴より集団内で相対的に優秀と思われるように。そのための方法


少し前にコメント欄で質問を受けて回答したのですが、よくある質問なので、エントリにしてみます。


「社会に出たら学歴とはどこまで重要になってくるのでしょうか?」


よくある質問なんです。OKWaveあたりに、よくありますよね。


模範解答としては、「学歴は、最初は関係しますが、30代くらいになるとほとんど関係がなく、実力次第です。」です。(特定の学部を出ないといけないような職業を除きます)


確かにそうですね。いちいち、あなたは何大出身かなんて話は普通はしません。相手が頭が良いか、実行力に優れるか、調整能力に優れるかは、日々働いていればお互いに分かります。


大卒の学歴は新卒や第二新卒の求職時の評価で意味を持ちます。面接時間20分くらいで、大勢を一斉に選考するような場合は、画一的に処理する必要があり、学歴を求職者の記憶力、理解力を示す指標として使われています。正確には、企業は大卒の資格を持った人が欲しいのではなくて、記憶力、理解力、情報判断力に優れた人間が欲しいのです。大学はその判別用のラベルということです。


なので、30代くらいになると、学歴は関係がなくなってきて、実力次第となるわけです。多くの場合。


しかし、これは物足りない回答だと思います。


実力次第」って、恐い話ですよね。そうした模範回答を言う人は質問者が実力で上位になれる保証なんてしてくれないわけです。


大学受験という情報処理能力テストで、有名校出身者は優秀だったのですから、実力でも上位になりやすいのが実際のところです。もちろん落ちこぼれはいますけど。他方、勉強が得意でなく、無名校を出たとすると、実力で上位になれるのは必ずしも保証されていないことなのです。

有名大学を出ている人は、情報処理能力に優れているので、実力もあることが多いのです。逆に、出身校が、有名大学ではない場合、自分を有利にするための作戦を考える必要があります。単に頑張れば良いってもんじゃありません。有名校進学者も頑張りますから。


自分を有利にするための作戦を立てる

作戦としては、実力について言えば、所属する集団の中で、相対的に、頭が良い、優秀などと思われればよいのです。

つまり、実力に関しては、勤務している会社の中で、頭が良いと思われる方に入れば大丈夫ということです。世の中の絶対的な基準に沿う必要はないんです。

一般的には、勤務している会社の中で大きく見劣りしない大学を出ていれば問題ないと思います。大学名よりも、所属しているグループの中で相対的に優れることが大事です。そうすれば、出身校は問題になりません。


相対的に優秀と思われるための方法

努力して優秀と思われる組に入る、というのは当たり前ですが、戦略性がありません。相対的に優秀と思われるためには、方法は4つあります。


1. 敵が弱いフィールドを選ぶ

一番大事なのですが、自分が優秀の組に入れるような業界や、会社を選ぶ、ということです。人気の業界、人気の会社には優秀な奴が集まります。まずはそういうところは避けることです。勝ちやすきに勝つのがビジネスでも基本です。会社の中でも自分が相対的に優秀な部門に入るようにする、などです。


2. 得意な分野を作って勝負する

社内で得意な人間がいない、もしくは、少ない分野を見つけます。そしたら、そこに集中して努力して技術を身につけることで、「その分野なら優秀」という自分の得意な分野を作ることです。


3. 予習をすることで優秀に見せる

他人より知っている、というのは優秀に見えます。ある分野に関して事前に研究しておくことで、その分野に関しては優秀に見えるのです。これは「予習」で解決できることです。予習すべきことは、業界の歴史、常識、社内の過去の事例、常識、自分が強化している分野、です。


4. 習熟度を猛烈に上げる

RPGにおける経験値上げのようなことをすると、知見が貯まりますので優秀に見えます。どうするかというと、仕事・研究のスピードを上げて、かつ、他人よりも長時間働くことです。1.5倍速で、2倍働けば、3倍できます。4ヶ月続ければ、他の人はまだまだ新人ですけども、3倍速でやれば4ヶ月経過した時点で1年間分の経験が貯まることになります。RPGでも、毎日ぶっ続けでプレイすれば、毎日数時間しかプレイしない奴に比べて、レベルがすごくあがりますよね。それと同じです。

結局、「分かる」とか「出来る」というのは、経験量がかなり大事なのです。

ある局面でどうしたら良いかというのは、新人の頃は分からないことが多いでしょう。新人にありがちな失敗は、失敗しないように考えて考えて考えた末にやってみて失敗するケースです。考えた時間が無駄です。そういうときには、有望と思われる方法を3つ考え付いたら、3つすべてを片端から試すのがいいんです。5つ思いついたら5つ全部やる。やってみれば、失敗も多くしますが、どれが良いか分かります。その後は似たような状況で最適な方法をすぐに実行できるようになるのです。ただし、全部試すのは時間がかかります。だからこそ、スピードを上げて長時間やることで時間を確保するのです。4ヶ月を3倍速で過ごして、1年分を先に経験してしまうというのはそのためです。


上記の4つの方法を組み合わせて行うことで、相対的に優秀と思われるようになれば良いのです。


いかに自分を有利にして戦うかということを考えることが大事です。人生の勝負は宝くじではないんです。当たったらいいな、外れたら仕方ない、という一か八かで勝負してはいけないのです。


僕は、ただ有名な会社に入れば良いというものでもないと思うんですね。入ってからが勝負なのです。有名な会社には優秀な人間が集められていたりします。そこで毎日負けていく、劣ることを証明されて行くくらいなら、もう少し小さい会社で自分が優秀な組に入ったほうが良いと思います。自分の程度の合うところで働くのが一番だと思うんですね。もちろん、その優秀な中で揉まれて切磋琢磨できるなら良いんですが。


人生の勝負は素手で戦ってはいけません。自分が高確率で勝てる形をいかに作るかです。勝ち目のないことをしてはダメなのです。参加することに意義はありません。人生は勝たないとダメです。勝つことで自分がコントロールできる領域が増えていきます。そうでないと、自分がコントロールできない領域に囲まれて、生きづらさが増していきます。自分にとって不快な状況が増えていきます。生きづらさを減らすためにも、勝つための作戦は必要なのです


僕はそのように考えています。

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動物の生き方の潔さに学ぶ

動物って凄いなあと思うことがあって、みな生まれたときから生き方が決まってる。例えば、オオアリクイなら、蟻を食うぜ!って決まってるし、それに適した身体だし、蟻の巣を見つける技術もある(と思う)。ライオンなら、狩りの技術を子供のころから学ぶし、生肉ばっかり食って一生を終える。

もうすぐ42歳になるけど、今になって分かることがある。人間の人生も動物全般の生き方とたいして変わらない。むしろ、動物の生き方のほうが参考になるなあと(以下「動物」は人間以外の動物の意味で使う)。

もちろん、さすがに動物のように生まれたときから、職業が決まってるというのは人間では少ない。でも、なるべく人生の早いうちに自分が一生を捧げる職業を決められたら、そのほうが良いということ。

僕が若い頃は、なんでも自己決定できると思いこんでいたけど、才能や環境はあまり選べるわけではないから、自由に選べるわけじゃないんだよね。

また、自己決定するための時間といっても、人間は動物の中では長生きだけど、数倍から10倍くらいでしかない。肉体的な若さでいうと、10-20代が全盛期だから、肉体系の訓練が必要な職業に就くなら10代前半までには決めておかないとダメだ。

だから、料理人になりたいとか、パイロットになりたいとか、医師になりたいとか、そういう場合は高1のころには決めて、それに向かって動いていないとダメだよね。

僕はまったく逆に考えていた。何になるか決められているなんてまっぴらだ、と。親の職業を継ぐというのは前時代的なことなんだと。だんだんと自分に向いているもの分かってきて決まってくるんだと。自分で決めるんだと。逆に決められていて、それがイヤだったらどうするんだとか、向いてなかったらどうするんだとか、その職業が無くなったらどうするんだ、とか、そんなことを考えて先延ばししていた。

動物なら、例えば、蟻がいなくなったらオオアリクイは生きていけないだろう、でも、人間なら他のものを食べて生きていける、人間は選べる自由があるんだ、という考え方をしていた。

しかし、今から考えると馬鹿げた考えだ。確かに、蟻がいなくなったらオオアリクイは生きていけないだろうけど、蟻がいなくなることが起きる確率なんて無視できるほど低い。むしろ、特化していることで自滅するより、その特化した技術で生き残れる可能性のほうが高い。汎用的な無能より、特化した有能のほうが価値が断然高い。そんなことが分かるようになったのはだいぶ後のことだった。


僕はモラトリアム人間に過ぎなかった。何が出来るというわけではないのに、30歳近くまで自己決定を先延ばししていた。何にでもなれる状態を残していた。要は、これで生きていくという一つに決めてしまうことが恐かったのだ。何が出来るというわけではなかったし。決められなかった。

当時の恐れというのは、何か職業を選んでも、向いてなかったらどうしよう、その職業がなくなったらどうしよう、というものだった。

しかし、向き不向きなんてある程度までは関係がないのだ。向いてるじゃなくて、自分を訓練して熟練することのほうが大事なのだ。熟練すれば出来るようになる。それだけのことなのだ。また、その職業が完全になくなる可能性は高くない。大抵は何かはあるものなのだ。多くの場合、汎用的な無能より特化した有能のほうが生き残れるのだ。

人生で大事なことは、自分にぴったりのメニューが出てくるのを待つよりも、目の前に出されたメニューをどうするかを考えるほうが現実的なのだ。

自分の目の前に出されたメニューをイヤだと拒否していると何も進めない。選ぶことで他の可能性はなくなることが恐かったのだ。

しかし、繰り返すが、何も選ばず汎用的な無能でいるよりも、何かを選んで特化したほうが生き残る可能性が高い


だから、漁師の家に生まれて漁師になる、というのも素敵なことだし、親の職業を子供も目指すことに、昔はそういうのに反感を持っていたけど、なんだか悪いことではないんだなあと今は思う。

結局、何を選んでも自分であることは変わりないのだ。どれを選んでも自分の人生になる。それぞれがまったく違う人生であっても、それはどれでも自分の人生として十分なものになるんだろうなと今は思える。

例えば、僕は商船大学の動力システム工学科に受かったことがあったけど、そのときは船なんてまっぴらだと思って行かなくて浪人を重ねた。でも、今から思うと、そちらはそちらで楽しい人生だろうなと思う。船の機関士で船であちこち行くのも楽しいだろうし、造船や発電所などの仕事もあったろうなあと。もちろん、今やってる仕事も楽しいから、結局、どれでも良かったのだと思う。


今ならわかる。自分で決められることなんて大したことはない。無いものねだりをしても、チャンスが降って来るわけじゃない。高校1〜2年生のときに良く考えて、自分の目の前にある選択肢の中から選び取ってしまうこと。他の可能性を捨てて、それに向かって邁進すること。真剣に長い間取り組めばスキルは身につく。まずは動物のように、これで生きていく、という特化したものを持ってしまうことだと思う。



動物は偉いなあと思う。生まれたときから、それで生きると決めているわけだから。ほかの可能性を捨てることで、生き残る可能性が上がっている。僕はなかなか潔く生きられなかったので、動物の生き方の潔さは偉いなあとつくづく思う。