ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

30歳未経験就職のあと35歳転職で学んだまとめ

bizmania2010-11-14

内藤です。

このブログを読んでいる人はご存知と思いますが、私は大学5浪して、会計士受験していて失敗して卒3で就職しました。それが2000年のときで、29歳8ヶ月という30歳目前のときでした。


今回はその後2006年から2009年あたりに転職を4回したので、まずは35歳の最初の転職で学んだことをまとめようかと。なんとなくとりあえずドキュメンタリータッチで。(ホントは最近までのを書きかけたのだけど、なんだか大長編になってしまったので、とりあえず最初の転職まで)


オススメ⇒ 過去ログ 過去ログまとめ 大学受験〜30歳初就職

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安易に転職するな


今から4年前。2006年の7月、2000年にほぼ30歳の僕を雇ってくれた会社を退職して、ネット系のベンチャー企業に転職した。


僕は転職に関して言うと、転職はそんなにすんな、というのは思ってる。これ大事なので、繰り返しておくと、「安易に転職はするな」。特に僕みたいに経歴が良くないなら



ちょっと脱線するのだけど、転職について言うと、転職で給料が上がるってのは結構限られるから、給料に不満で辞めるのはやめたほうがいいと思う。まあ、特に僕はこういう経歴だけに、ろくな転職が出来ないというのもあるけども。


後で書くけど、引く手あまたのスキルがない限り、転職で給料は上がらないと思う。なまじ、やけに高く能力を見積もられて給料高く転職した場合なんかは、居られなくなることが多いみたい。むしろ、居心地のよさとか、一生続けられる仕事に移る(好きな仕事とか、肉体的に耐えられるとか)とかそういうほうが良くて、健康目的とか精神衛生目的のほうが転職の目的としてはいいと思う。


海老原嗣生さんあたりが良く書いてるけど、一番いいのは大企業に新卒で入って辞めないこと、というのはまったくその通りだと思う。中小企業だって長く勤めたほうが出世のチャンスがある。あとは、大企業に入ったけど、居られなくなったり出世の芽が無くなった人が、同業の中小に降りてきて役職に就くとかそういうのもあるけど、ま、これも転職で出世したってわけじゃないし。



行き詰まり感の打開のための転職


話を戻すと、では2006年に僕が転職したのはなぜか?という話なのだけど、それは行き詰まり感を打開したかったからだと思う。


僕は30歳目前の就職で散々苦労したので、就職した数年は、とにかく転職なんてとても無理と思ってた。給料安いなあとか嘆きつつも、とにかく勉強だ、学んで学んで学びまくるとか思って仕事をしていた。職歴として、同じ会社で5年はつけたいと思って働いていたので、辞めようなんて微塵も思ってなかった



1年程度で辞める奴多すぎ


また脱線するけど、履歴書が良くないと中途採用でもベンチャーにしか来れない人っているよね。僕もそうだけど。ただ、1年程度で辞める奴多すぎ。いろいろ理由つけるけど、正直なところ、耐久力がないと思う。レベル低いところで自分の限界を設定しているのね。やたら見切りをつけたがるけど、運てのはしばらく同じところで待ってないとやってこないと経験から思う。


こういうの見ると、大手企業が採用にあたって、応募者が何年も継続して何かをやってきたとか、スポーツに打ち込んできたとかを見るのってすごく分かる。逆に言うと、応募者としては、3年を超えて継続して努力できることを見せるのは、応募者が思っているよりもずっとずっと大事。絶対にアピールしたほうがいい。頑張りますなんてどんなに感情込めて言ってもダメ。そんなの数ヶ月で変わるってのは採用側からすると分かってるから。はは。



マンネリ化


話は戻ると、最初の就職で、営業職だったわけだけど、3年目には売り上げの成績も1億超えて、2-3年するとマンネリ化してた。今から思うと、もっと向上する方法って分かるんだけど、当時はそれで行き詰まっていたし、会社自体が成長しなくなって後退し始めていたから、なおさらもどかしくて、イライラしていた。


当時は、この会社で学べることは学びつくす、実験したいことは実験しつくす、という気持ちでやっていたので、生意気な言い方をすると、自分の成長スピードと会社の成長スピードがあわなくなっていたんだろうと今は思う。ちなみに、このときの学びは転職後役立った。やっぱり、いつも学びつくすくらいの気持ちで仕事しないとダメだと思う。いつ転職するかなんて分からないでしょ? いつも準備をしておく、というのも運を手繰り寄せる大事な心構えだと思う。



意外にあっけない最初の転職


それで、ちょうどそのころ並行して、週刊SPA!さんに取材されたりするうちに、薄い縁があって、ネット系ベンチャーに転職が決まる。興味を持って、メール出してみて、そしたら返事が来て、いつに会いましょう、で、会うと、いつから来れますか?となって2006年の7月に転職が決まってしまった。意外にあっけない。



こう書くと、何でそううまく行ったのか見えにくいので、もう少し書く。



結果がどうでるか分からない手を模索して打つ


僕も初めからこうやって転職できるとは思っていなかった。ただ、先は見えないんだけど、先の見えない未来に対して、結果がどうでるか分からない手を模索して打つ、ということをしていた。


もちろん、うまく行ったから後からそう言えるというのは確か。結果論といえばその通り。でも運の手繰り寄せ方って、たぶん、これだと思う。今はこれに確信を持ってる。分かりにくいかもしれないけど、将棋の羽生さんがたぶん似たようなことを(僕の勝手な理解では)言っていて、迷ったときは先が読めないほうの手を打つというもの(うろおぼえ)だったと思う。


当時の僕の立場では、結果が明瞭になっている手なんてロクな手は無かった。つまり、僕はある程度ばくちを打たないといけない立場にいた。だからといって、宝くじは買わなかった。というのも、宝くじは未来が見えないものじゃなくて、当たったらどうなるか明瞭だし、当たる確率は300万分の一とかそのくらいでしょ。まず当たらない。つまり、あれは買えば買ったお金が損するという未来が明確に見えている「手」なので、そういうことはしなかった。


具体的に説明してみる。当時、梅田望夫さんの「ウェブ進化論」って本があって、流行ってた。僕も読んで、ああ、これは僕のために書いてあると思った。本当はどうか知らないけど、とにかくそう思った。だから、このブログを作った。自分の出来ることを発信した。結果がどうなるか分からないけど、とにかくやってみた。すると、週刊SPA!さんから取材が来て、まあ、それがある程度5年くらい続いて、転職の縁にも薄く繋がったりした。つまり、運が良かったんだけど、運を手繰り寄せる方法って、こういうことだな、と、この当時うっすら思った。


あと、もう一個、手を打っていて、ネットでそのころ何かしようと思っていて、こっそり会社作ってサイト作ってたりした。そういうプチ起業みたいなのも、ベンチャーに移るには役に立ったみたい。すごーく役に立ったわけではないのだけど。結果的に予行演習みたいなことが出来ていたというのも、一つの運だと思う。



さて。脱線してばかりで申し訳ないけど、話を戻す。2006年の夏から、ネット系企業の立ち上げたばかりのベンチャー企業で営業責任者として働くことになった。年収は同じくらいで。



30代の中途採用で雇われるためには


ここでも学ぶべきポイントが2つある。一つ目は、30代の中途採用で雇われるためには、相手企業が持っていないスキルを持っていないとダメ。もう一つは、役職が上がるのはすごくラッキーでチャンスなので活かすべきということ。


20代までの転職は、よく言われるけど、ポテンシャル採用が多いので、具体的な能力を持ってるとか、具体的なコネクションがあるとか、そういうのよりも、自社の社風になじめそうかとか、学ぶ力はありそうか、適応力ありそうか、といったことが中心となると思う。まあ僕は20代に就職していないから適当だけど、僕を雇ってくれた最初の会社は30歳目前の僕をポテンシャル採用してくれたので、ありがたい話だった。


30代というのは、生物的には、正直なところ、不利だ。20代に比べて、余命が10年減ってるわけで、勤務可能期間は10年短い。肉体的にも故障が出始める。体力も20代に劣る。学習能力や意欲も、一般的には20代より劣る。これが30代の労働者の一般的な姿だ。


つまり、企業が30代を新たに雇用するというのは、何か理由がいる。20代にない理由が必要。普通に雇うなら20代で良いんだから。 この認識はすごく大事と思う。


結論から言うと、ある会社が30代を新規雇用する場合は、その求職者が持っているスキル(技術、能力、人脈、知識)が欲しいときだけ。これって20代の採用条件と真逆だから気をつけないといけない。


20代のときは、私は御社の既存社員と同じくらい能力があり、入社すればすぐに馴染み、業務知識はすぐに学んで同じように働けます、ということをアピールすればいい。会社としては最低限求めているのはそういうこと(幹部社員は別として)。だから、20代のポテンシャル採用では応募者は既存社員との同質性のアピールをメインにすべきだと思う(僕の思い込みで違ってたらゴメン)。


ところが逆に、30代を新規雇用する場合は、今、会社に緊急に必要とされている、ある技術、能力、人脈、知識などがなくて困っているから、それを求めて採用するケースがほとんど。そうでなければ、あらゆる面で優れる20代を採ればいいんだから。なにしろたくさんいるし。だから、同質性のアピールよりも(社風に合うアピールは必要とは思う)、その会社が今求めている技術、能力、人脈、知識がありますよ、というアピールのほうが大事だと思う。


それで、僕のケースでいうと、そのネット系ベンチャーは営業力がなくて困っていた。だから僕が採用された。これがネット系でも営業会社だったとしたら、既存社員に僕くらいはいるので、僕程度では採用されなかったと思う。つまり、会社ごとに求めているものは違うということ。また、時期によっても違うわけで、この会社の場合、立ち上げ時だったので営業職を求めていたということもある。この認識も大事。



職位アップと業界チェンジについて


それから、そういう需要と供給のタイミングにあったので、今までヒラだった僕が営業責任者になれたわけで職位アップが可能になり、さらに、ある業界の専門輸入商社からネット系企業という業界チェンジも可能になったということ。これは幸運なんだけど、ある会社であるスキルを凄く求めていて、それを僕が持っていたことで可能になった幸運なのだ。この認識も大事。つまり、求められていなければ、転職も可能にならなければ、職位アップも、業界チェンジもできないということ。または、求められている度合いが低ければ、どれかは出来なかったであろうということ。


この職位アップ、業界チェンジなどに関しては大事なので、もう少し書く。


よく、転職では「年収アップ」ばかり書かれるけど、あれってすごく間違ってると思う。転職のときに意識すべきなのは、次の4つのカテゴリ。社格、職種、業界、職位。そして、各カテゴリの中のレイヤーを意識しないとダメだと思う。


簡単に目安を言うと、転職でレイヤーを変えるのは1つが無難。2つは冒険。3つは珍しい。しかも、動ける方向が決まってるものがある。基本は上から下へ。難しい仕事から簡単な仕事へ。とか。次で詳しく書く。



転職で意識すべき4つのカテゴリ


  • 社格 (ベンチャー・零細レイヤー、100人以下中小企業レイヤー、100人以上中小レイヤー、大企業レイヤー、有名大企業レイヤーなど)
  • 職種 (営業職レイヤー、経理職レイヤー、企画職レイヤーなど)
  • 業界 (レストラン、○○部品業界、アパレルなど)
  • 職位 (バイトレイヤー、派遣レイヤー、契約社員レイヤー、社員レイヤー、管理職レイヤーなど)


勤めている会社の社格のあげかた


一番多いニーズは、勤めている会社の社格のレイヤーを上げたいってパターンだろうと思う。


けれど、それは一番難しい。確か、銀のアンカー、という就職漫画には描いてあったけど、ホント、あんまり言われていないけど、難しい。


正直なところ、ベンチャーに最初勤めたら、普通は大企業には入れない。小さいところから、大きいところに入れるのは、その人が持っている技能が特殊で、採用する会社がどうしてもその技能が欲しいときだけ。それがない限り、同格で移れればラッキーで、基本的には大きいところから小さいところへ、というのが一番移りやすいパターン。同じレイヤーで移るか、上から下のレイヤーに移るのはできる。だからこそ、新卒で大企業へ入るのが後から一番ラクってことなんだけど。(大企業の子会社へ、とか、派遣で入れる、という話はナシね。意味が違ってくるから)



勤めている会社の社格のレイヤーを上げたい場合は、方法は2つある。


ひとつは、新しい技術を独学で学んでその技術を武器に売り込む方法。その技術が欲しい会社が採用してくれる。新しい技術なんてどこで学ぶの?なんて言わないで。学校があるような技術だと、もう古い。学ぶ学校がないくらいのほうがいい。独学がポイント。そのために本を使うのですよ。または、すごい珍しい学校に入ってくるとか。逆に皆が学べる学校が整備されたルートは新卒でないと苦しいのですよ。これ大事ですよ。


もうひとつは、訳の分からないような草創期のベンチャー企業に入って、上場まで目指して頑張る方法。会社の社格が後から上がるというもの。まあ、実際に上場できる会社は少ないので、かなりのバクチだけど。


このルートのポイントは、訳が分からないような草創期のベンチャーに入る決断が要るということ。少なくとも、もっと安定した中小企業には入れるのに、敢えて、海のものとも山のものとも分からないところに行くという決意がいる。あとは、上場する場合、急成長するわけだから、物理的な激務だけではなくて、その激務の中で、猛烈なスキルアップをして会社の成長に合わせて能力を伸ばせないと、ついていけなくなるということ。ついていけなくなる人を結構見たから、なおさら思う。



えー、と思うかもしれないけど、この2つしかないと思う。小企業⇒大企業はそんな感じ。大企業⇒中小企業は多い。レイヤー間移動は上から下というのが基本。


なんで??って思うかもしれないけど、僕も今はいろいろな人に会ってきていて、理由はなんとなくわかる。


超大手企業に採用されている人って、例外もあるけど、選ばれているだけに、基本的に優秀。頭いい。見た目もいい。育ちいい。ファッションも気を使う。空気読む。友達づきあいもちゃんとしてる。だから、大企業出身者は中小企業の面接担当者から見ると優秀に見える(活躍できるかは別だけど)。 ネームバリュー的にもお墨付きがあるわけで採用しやすい。


逆に言うと、大企業の面接担当者から見ると、中小企業出身者は劣って見える(中身は違うかもしれないけど)。 お墨付きもないから採用しにくい。というのも、採用担当者の冒険になるから。


ちなみに、小⇒大のパターンでは、採用担当者では決断できない代わりに、「ウチの会社には彼が必要だ」といってもらえる偉い人の推薦があればいい、とも言える。まあ、それが、その会社にないスキルを持つということだけど。(ちなみに、僕の転職はほとんどこれに該当すると思うし、最初の採用だって、社長が出てきて判断しなければ採用されていないと思う。)。



職種の変え方


20代ならポテンシャル採用があるので、職種を変えるのはある程度可能。ただし、これも行ける方向と行けない方向がある。営業職⇒研究職、というのはない。事務職⇒ホテルマン、もない。仕事によっては新卒採用しかほとんど枠がない仕事があって、研究職もそうだし、ホテルマンもそう。営業⇒経理なんかはあるけど。


そんなわけで、自分の今の仕事から動ける方向を探ることが大事。例えば、僕は今は企画の仕事をしている。プランを考えてそれを実現化を考える。これは職種チェンジをしたのだけど、営業職時代から企画を立てまくって話しまくっていたら、辿り着けた。仕事は先に出来るようになるって大事だと思う。僕はそのために本を買い捲って読みまくって考えまくった。


あとは、熟練の関係から、あんまり頻繁に変えるわけにもいかないので、職種チェンジは少なめにしたいところ。とにかく、僕はこれでやる、みたいな腹が括れる職種を早めに見つけるべき


これでやる決めた職種を早めに見つけるためには、勤めたら徹底して仕事に打ち込まないとダメ。どんな仕事も適当にやってるのでは、その職と心中してもいいくらいかどうかが分からない。本気でやれば、意外に向いてる、とか、出来るとかわかるし、絶対イヤだってのも分かる。2年で向いてないと分かればラッキーだ。10年だらだらとやって、向いてないとわかっても方向なんて変えられないから。例えば僕は会計士受験をあれだけやったけど、簿記が絶対にイヤで(受験してたのがおかしいのだけど。。)、経理職は絶対イヤだと思ったから、営業職に行った。こういう体質的に好きになれるなれないを知るのは大事。



業界の変え方


業界は、まあ、自分が興味持てる分野がいいよ、って話だけ。業界ごとに専門知識とかあるから、これも職種に似ていて、あんまりチェンジはしまくれない。中途で採るときも、新たにこの業界で勉強させてもらいます、なんてのは嫌がる。これも本で先に学んでおくのはいいと思う。


ただ、ここでも30代の転職では、採用側がそのノウハウを欲しいか、だから、自分の得意業界のノウハウを求めている会社には転職しやすいというのはあると思う。ただし、前職が有名企業であることは必要かなあ。零細だとあんまり評価されない。



職位のレイヤーの上げ方


ヒラ⇒管理職(課長とか)になる話。転職で上げるのは難しい。その場合は人手不足、人材不足などの条件が必要。というのも、中間管理職というのは、ヒラと違う能力を求められるから。部下のマネジメント能力と、上の指示の展開する力と、上に現状を報告する力を求められる。これは経験しないと出来るようにならない。経験のない人間も学べるのだけど、経験者を当てたほうが早い。未経験者にやらせるというのは猫の手も借りたいときとなる。


では職位を上げたいときは、どうすればいいかというと、普通は、勤めていて職位が上がるのが一番良い方法で、急成長企業に入るのが一番早い。会社が急成長している場合、部門や支社が増えて、どんどん人を採用していくので、必然的に中間管理職が多く必要になる関係で、出世しやすくなる。飲食業チェーンの急成長企業で、店長(候補)募集なんてのはそういう事情。


だから、急成長企業に入れば、激務が待っているけど、ヒラ⇒管理職になりやすい。基本戦略としては、急成長企業にヒラで入って、出世を待つのが基本かなあと。ちなみに縮小企業や停滞企業に入ると、上長の定年退職まで出世できないとか起きるので要注意。


先ほども書いたけど、中間管理職は経験すればある程度出来るようになるし、経験者を採用することが多いから、いったんでも中間管理職を経験してしまうと、転職しても中間管理職に就きやすくなる。これ大事ね。



職位の上げとブラック企業の関係


最後に、これは大事なので別立てで書く。


ヒラ⇒課長になりやすい、というのは急成長していて人手不足だからということが多い。同様に、アルバイト⇒正社員、とか、アルバイト⇒契約社員、というのも人手不足だからなれたりする。派遣⇒契約社員、なんかもそう。


僕が言いたいのは、そういう風にヒラ⇒課長とかアルバイト⇒正社員とか派遣⇒契約社員という形で職位が上がるのはチャンスだよ、ということ。逃す手は無いよ、と。 レイヤーを下から上に上がるのは壁があるから、突破できるときはすごいチャンスという話。


当たり前に見えるかもしれないけど、実際はそうではないんだよね。先ほども書いたけど、そのようなことが起きやすいのは「人手不足だから」なわけ。猫の手も借りたい状態だから、職位が上がりやすい。つまり、ヒラ⇒課長、になると、ただでさえ激務なんだけど、出世でさらに激務になるということを意味していたりする。アルバイト⇒正社員、もそう。この忙しいのに、さらに激務になると分かる。しかも、時給だったのが、正社員で残業代ナシとかになると給料下がるな、とか。


そういうときに、腰が引ける人がいる。時給で損するならアルバイトのままでいいや、とか、気楽だから派遣のままでいいや、とか。正社員にはなりたいけど、こんな激務のブラック企業はイヤだとか。


でもさー、違うと言いたい。そもそも、いい育ちでいい高校でていい大学に出ていい大手企業に勤めてたらそんなことは考えなくていい。ここでのテーマは、僕がそうだけど、どうやったら上に上がれるかということなので(いわゆる、マッチョというか、再起型のマッチョというか)。もちろん、のんびりライフをしたい人は、それはそれでいいんだけど、そうなるとここの話は役に立たない。


そういうレイヤーが上がるという機会は、ちょうど目の前に落ちてきた幸運であって、掴むべきチャンスだと思う。だって、しばらくそこで「修行」(修行ですよ修行)したら、次にいけばいいじゃない。いったん、レイヤーが上がれば、転職先では、その職位で移れる可能性がすごく高くなる。もし、職位アップしてなかったら、アルバイトの人は、やっぱり次もアルバイトだし、契約社員の人はやっぱり次も契約社員だし、派遣の人はやっぱり派遣だし、ヒラの人はやっぱり次もヒラですよ。レイヤーの壁があるわけだから。


採用側から言うと、今までアルバイトしかしていない人は、アルバイトで採用するには抵抗ないけど、正社員にするのは抵抗がある。人手不足で猫の手も借りたいときは別として。アルバイトばっかりしていて正社員になりにくい、てのはそういうこと。派遣でやっていて正社員になりにくいってのもそういうこと。派遣でやってる経歴の人は派遣としては不安ないけど、正社員として採用するのは抵抗がある。これは「能力」を見ているのでなくて、先ほどの4つのカテゴリのうちの、職位カテゴリのレイヤーが変わるからなんですよ。レイヤーが同じところで動くのは抵抗がない。


僕が思うのは、運がないと言う人に限って、そもそも幸運がどういう姿をしてやってくるか見えていない、ということ。幸運の見分け方を知らない。だから運がつかめない。そう思う。もともと条件が悪いところで勝負している場合、チャンスはブラックな衣もまとってやってきたりする。


職位に関して言えば、このレイヤーの意識を持って、レイヤーを変えるチャンスを窺っていかないと、上がっていくのは難しい。 短期的には時給が損になろうと、レイヤーを上げることをやっていかないと、長期的には損する。中途採用の採用担当者に、「僕の中身を見てください」なんて言ってもムダ。これこれの能力があります、といってもムダ。大事なのはレイヤー。職位カテゴリのレイヤーで、アルバイトレイヤーにいたら、アルバイトになってしまう。派遣レイヤーにいたら派遣になってしまう。だから、例えば正社員になりたいとしたら、ブラック企業で良いので、猫の手も借りたい激務の人手不足急成長企業で、正社員レイヤーに上がってしまうこと。そうすれば、次は正社員レイヤーで移れる。そういう風にレイヤーを上げていくチャンスを窺う戦略を立てることが大事。



というわけで2006年に最初の転職


話が脱線しまくりなのだけど、まあともあれ、2006年に最初の転職をしたのだった
もちろん、営業職が不足していて、僕を責任者にするくらいだから、内容は推して知るべし、という話で、転職してからも大変だったのだけど、まあそれはそれで会社の立ち上げということで、とても勉強になったという話は、また次回に。(次書けるかなあ。。) この転職から、また、次へ繋がっていく。。

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《関連過去ログ》


大学受験で5浪して、会計士受験 卒3まで失敗して、30歳間近で就職して、成績上げていくまでの話で主要なところをピックアップしました。


■30歳初就職のころ

大学5浪、30歳で就職活動したときのこと(1)


大学5浪、30歳で就職活動したときのこと(2)


未経験30歳で就職する場合のチェックポイント



■5浪して大学受験のころ

大学受験5浪したときのこと。そこから得たこと。(前編)


大学受験5浪したときのこと。そこから得たこと。(中編)


大学受験5浪したときのこと。そこから得たこと。(後編)



■就職してから


最初は勉強しまくり【30歳はじめての就職のあと(1)】


本当の自由は厳しい【30歳はじめての就職のあと(2)】


師匠を得る【30歳はじめての就職のあと(3)】


先輩と付き合う【30歳はじめての就職のあと(4)】


8年の遅れを挽回する基本的な考え方【30歳はじめての就職のあと(5)】


ヒットは連続させて注目を定評にする。そのための仕込み【30歳はじめての就職のあと(6)】


広告を使って売上を上げる【30歳はじめての就職のあと(7)】


日本一になれる?【30歳はじめての就職のあと(8)】


素直になる【30歳はじめての就職のあと(9)】


2流品をカタログで売る【30歳はじめての就職のあと(10)】


ソコソコできる営業になるコツ【30歳はじめての就職のあと(11)】

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