ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

自分にムチ打つような反省文は書かない (2003/01/04)


  明日頑張ろう的な自分にムチ打つような反省文は書かない。自分のダメさをあげつらうようなことは書かない。なぜかそういうの書くと必ず追い詰められる。ウェブで公開しても、しなくても。で、うまくいかない。少なくとも内藤の場合はうまく行かなかった。


  内藤は20代のすべてを受験に費やして、しかもどれも実を結んだとはいえなかったのだが、自分のダメさを列挙してそれらに対して頑張ろうと煽ったのは数千回はあるが、駄目だった。どうしてうまくいかないのかを緻密に論じていけばいくほど駄目だった。まあもちろん、それでうまく行く人もいるだろうが、内藤は駄目だ。駄目な理由を考えれば考えるほど、自分は向いていないように思えてきて気持ちが萎える。


  逆にうまく行ったケースというのは、こちらもちゃんと努力はしているんだが、自分を追い詰めることはしていないんだな。努力している最中というのは、「これが実現したらすごく面白いことになる」とかワクワクして、早く結果が見たくて猛烈に努力したみたいなことがほとんど、というか全部。


  内藤の個人的な経験では、義務感が先に立つとうまく行かないんだな。エネルギーとか創造性が搾り出されるのは、ワクワクしないと駄目だ。そして自分のことを褒めて褒めて褒めまくる。あー、俺様って素晴らしい、素晴らしすぎる、どうしてこんなに素晴らしいのかしら、くらいに。これくらい褒めておかないと、不安に負けてしまう。やはり一寸先は闇だし、明日もうまくいくとは限らない。読みの足りないところなんて沢山あるわけで、そうした中で進んでいくには良いときにはトコトン褒めて鼓舞しておかないと、明日の一歩が踏み出せなくなる。毎日、少しずつ新しいことをするにはちょっとした勇気が毎日必要だと思う。


  だから内藤は、自分のダメさを明確にして、そこから頑張ろう的な自分にムチ打つことはしない。どうせしても無駄だし、それなら楽しく人生を生きたほうがいい。だから、ムチ打つかわりに、ワクワクすることを探す。またはワクワクするようなことに変えてしまうことにしている。


  自分のダメさ加減なんて、うまく行っていない時に列挙して緻密に論じれば論じるほど、ダメに決まってるのだ。そんな検討を始めてしまえば、どうしてこんなことをやり始めたんだろう、そもそもオレはクズなんだよ、という風に結論が出てしまうことは初めから決まっているのだ。


  失敗したときは、自分の中に問題を把握して処理する知恵が足りなかったと見るべきなのである。だからこそ、失敗したときこそ自分の中の材料だけで検討しても、建設的な結論は出てこないのだ。そもそも材料が不足しているのだから。言ってみれば、醤油がなくて醤油味の料理が作れなかったことを醤油の存在なしに検討するようなものなのだ。そういうときに必要なのは自分の中に足りない醤油(知恵)を外から取ってくることなのである。


  つまり、失敗したときは自分の中に知恵が足りないから失敗したと考えるべきであって、自分の中に材料(知恵)が足りない状態で失敗の原因を緻密に検討してもネガティブな結論しか出てこない。そこでするべきは、自分の外にある自分に足りなかった知恵を取ってくることなのである。失敗の緻密な検討は、知恵を取ってきた後にこそ、建設的なものとなる。それ以外での失敗の反省なんてのは、猿回しの猿の反省ポーズぐらいの意味しかない。つまり、形だけ、なのだ。必要なのは新しい知恵を入れることなのである。そう思っている。
 

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