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　マーケティングの実際となると、やはり架空の事例ということもあり、また、マーケティングそのものが個別具体的な面が強いので、内藤としてはちょっとリアリティに欠けるような気もしなくもない。

　だが、この本全体には、常にセオリーにしたがって考える、という戦略的な思考の重要性を強く訴えており、内藤にはとても印象的だった。迷ったらセオリーに戻って考える、ということを認識させられた一冊。

　最近のマーケティングを学ぶ、という目的の本ではないが、プロダクトライフサイクル理論に基づいてマーケティング戦略を組み立てるというのはセオリーだと思うし、かなり有効であると内藤は思うので、読んでいて損はないと思う本。特に、ほかの三枝匡氏の本を読んでいるかたにはおすすめ。

　内容が比較的濃いのでハードカバーで読むことを薦めたいが、文庫本も出ているので安く上げたい人にはおすすめ。写真は文庫本。ハードカバーのほうは出版が古くて写真がなかったためにリンクせず。