前回紹介した「中内功二〇〇時間語り下ろし」と比べると、中内氏の過去や闇に切り込んでおり、佐野氏が訴えられたのもなるほどなあと思わせる、遠慮のなさで、前著と合わせて読むと中内氏の心の闇や苛烈さが良く分かる一冊となっています。
とはいえ、一方的な批判文ではなく、むしろ公平に評価していると言ってもよく、ダイエーや中内氏の歴史を辿りつつ、今までの商売の歴史、これからどうなっていくかを考えるに優れたテキストになっています。かなり分厚く読みでがありますが、小売を学びたい人には、大塚氏の「中内功二〇〇時間語り下ろし」と合わせてお薦め。