ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

2005-06-15 (2) あんた死ぬわよ


  占い師が「あんた死ぬわよ」って言うのは、そりゃ当たるよな。僕らは生まれるなり、いつか死ぬ日に向かって着々と進んでいるのだから。


  ただ、僕らがそれを受け入れているかというとそうではなくて、死すべき運命であることから目をそらして生きているのが普通だ。だから、そういう死の告知というのは効果的なんだけども。


  でも、そういうフレーズは占い師に典型的なフレーズだよね。その告知が当たれば、占いが当たったことになるし、外れても、生活態度改めたから死が避けられたということになる。どちらも転ぼうとも問題ない。


  あと、僕らはすごくパターン通り生きている。だから、現在の在り様を占い師からズバリ指摘されるのはそれほど驚くべきことじゃない。僕らは結構パターナイズされた生き方をしている。ただ、それが分からないのはそれを共有していないだけだ。


  こんなこと、僕だけが経験したり、感じたり、悩んだりしているんじゃないか、とか思うわけだけど、そんなことはなくて、結構多くの人が似たようなことを感じて、考えて、悩んでる。ただ、そういうことを共有しないので分からないだけ。だから、歌の歌詞やら小説やら映画などで、感動するとかいうのは、それだけ僕らは似たようなことを感じているということなんだな。


  特に悩みなんて結構似たようなもの。面白いことに、うまくいく在り様というのは、無数にあるんだが、うまく行かないというのはパターンがある程度決まってる。失敗というのは類型的なんだ。性別、年齢、職業が分かっただけでも、その人の悩みはある程度類型化できると思う。また、職業にしても、見た目で、現場仕事かデスクワークかの区別はつくし、少し話せば営業職かそうでないかも分かる。年齢も見た目である程度分かる。あとは、性格のタイプも見た目で多少の区別はつく。


  だから、内藤は占い師が未来を見通すことが出来るとは信じていない。現在の洞察力があるだけで、観察力と分析力、そして多くの人を見てパターンをそこに見出した人が占いをしていると思っている。それゆえ占いをありがたがるのも考え物だなあと思うのだけれど。もちろん、現在の自分の在り様を第三者からズバリ言われるというのは必要なこともあるけどね。しかし、未来をどうするかについては、根拠なく他人の言うことを受け入れてはいけないと思うね。誰にも未来は分からないのだから。もちろん、未来を知っているかのように見せることは出来るけれども。



  とはいえ、内藤は、中村天風先生が、「今は無事に生きているが、ある朝のこと、目を覚まそうと思っても、目が覚めない朝があるよ。クスクス笑うけど、笑っている場合じゃないぞ。そのときに、そんなふうには笑えねえだろう。ねえ。」と、言うのは、もっともだなあとか聞けるんだけども。人柄じゃないかなあ。言う人のね。慈愛というか。