ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

新入社員向け 日経はやめてコレを読め

新入りビジネスマンになった皆さんこんにちは。


新入社員は、情報として日経を読め、といわれる。


そりゃまー、読まないよりは読んだほうがいいには違いない。


だが、あれで差をつけるのは難しい。だから、そういうアドバイスを真に受けてはいけない。


そもそも、皆が言っているときは当たり障りのないことに世の中は決まっている。


もし日経を読んで差をつけるつもりならこうする。


日経の隅から隅まで読んで覚える。特に、企業名と何に投資したかといった小さな記事を押さえることがポイントであとで役に立つ。


とはいえ、こんなことは皆が出来るわけじゃない。時間も毎日2時間くらいかかる。


そのうち、日経記者が執筆した記事はあまり勉強していないものがあるということに気がつきはじめたら卒業だ。春秋なんて読んでいられない。


そもそも、新入社員は研修やらOJTなどで忙しいはずだ。そうした中で効率よくやるならどうするか?


そもそも何のため情報を得るかという観点が必要で、次の4点を押さえる。1番から優先する。

1. 業界の情報(新製品リリース、設備投資ほか、決算)
2. スキルアップ
3. 業界の学術的基礎知識
4. 経済・政治など経済社会全体の動き

それぞれ解説すると、



1. 業界の情報(新製品リリース、設備投資ほか、決算)


 これが一番大事。まず自社の属する業界の業界紙(誌)があるはずだ(なければ残念だが)。それのバックナンバーを含めて雑誌なら過去2年分は読む。新聞も出来れば2年分は読みたい。


 出てくる専門用語はメモって全部覚える。社名もメモっておく。ドコが何をしているかを知っていることが大事。業界の動きの流れを覚えておくことが大事。


 業界の社長インタビューなんかも必ずあるはず。これは必読で数回は読み返しておく。業界構造などが分かりやすく説明されていることが多い。


 業界紙(誌)はできれば時間をかけても10年分くらいは読んでおいたほうがいい。これをやると業界3年のセンパイは数ヶ月で(知識面は)追い越せる。


 あと、最近は業界の情報を個人でニュースサイトにしてる人やブログを書いている人がいる。これも、はてなrssリーダーや、はてなあんてなに登録して追っかけるといい。



2. スキルアップ


 次に大事なのは、それぞれの職種ごとのスキルのアップ。スキルアップ本を読むといいんだが、何を読んでいいか分からないときは、雑誌「日経ビジネスアソシエ」がいい。若手ビジネスマン向けで、スキルアップネタが多いし、経済ネタもやさしく解説されている。


私は日経でも、新入社員には「日経ビジネスアソシエ」を薦めている(私は読んでいないけど)。PHPから出てる「The21」もいいかもしれない。



3. 業界の学術的基礎知識


 あとあと伸びるためには業界構造を学んでおいたり、技術系企業なら文系でも基礎的な技術知識をつけておいたほうがいい。自社がどういう位置にいて、業界はどうなるのか、自社の技術はどんなものか知らないとあとで困る。


 経営系の大学教授が業界を分析しているものや、業界のOBが解説している本は読んでおいたほうがいい。自分の業界の分析がなければ、似たような業界の本も参考になる。たとえば、衣料品輸入卸なら、輸入商社の本や、衣料品卸の本が参考になるといった具合だ。場合によっては同業の解説本などもためになるはずだ。


 また、技術系企業なら技術に関する解説書も読んでおいたほうがいい。自分の職種が文系であってもだ。自分たちのやっていることがわからないのでは話にならない。分からないのに適当にうなづく癖をつけてしまうと、あとで大変困ることになる。分からないことは調べておく癖は絶対につけたほうがいい。


 本は会社の備品にあることが多いはずなので、まずはそれを読む。なければアマゾンで探して買って読んでおく。業界紙(誌)を出している出版社の出版本リストもいい。そういうところの本はアマゾンで扱っていないこともあるので。業界の展示会があれば、そこに出版社が出展していることが多く、そこで現物を見れるので、立ち寄ることもオススメ。



4. 経済・政治など経済社会全体の動き


 ここでやっと日経本紙のエリアになる。この面に関して言うと、日経は本紙を読んでるだけじゃ分かりにくい。解説記事も薄い。とりあえず最新の話を押さえるだけなら、ネット上の各紙の見出しを読んでおけば十分。


 ただ、それでは見出しに書かれていることの意味や、流れが分からないはずだ。それには雑誌「日経ビジネス」(週刊)がオススメ。こっちのほうが特集しているので、物事の制度や背景もいっしょに学べるので絶対にオトク。これが楽しめるなら、「週刊東洋経済」と「週刊ダイヤモンド」も楽しい。ただ、これらはそれなりに難易度もあるので、20代後半に読むようにしてもいい。


と、こんなところか。


ま、異論もあるかと思うが、少なくとも馬鹿の一つ覚えみたいに『日経を読め』というのには違和感を覚える。日経自体は、法律や経済、労務、業界などあれこれ知っていないと楽しめない記事が多い。知ってくると逆に日経記者の記事について、射程の短さなどが目に付いてくる。

日経を読めといっている人間がどれだけ日経を読みこなしているか?というとそんなことはないのだ。


むしろ最近、私は読売新聞をわりあい熱心に読んでいる。記事での話題の取り上げ方が多面的で面白いのだ。読売は、文化面に限らず、文化という観点で見ると、記事のレベル高いと思う。書いている記者に教養あると感じさせる。

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(追記)
※ まなめはうすさんに紹介頂きました。ありがとうございます。
※ はてブして下さった皆さんもありがとうございます。