ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

夫は旅立ちました

内藤(bizmania)の妻です。ご報告をと思いつつ、日があいてしまいました。

 

夫は膵臓癌で昨年2020年10月に永眠しました。49歳でした。

 

一昨年11月に腹痛になってから、1年後を迎えることは残念ながら叶いませんでした。がんは今は治せるイメージを持っていたのですが、治らないがんも普通にあることを知りました。私にとっては短い1年でしたが、死を覚悟しつつ癌の痛みとともに闘病した夫にとっては、長く感じた1年弱だったようです。夫は夫らしく自分の人生に納得していた様子でした。その様子をみて私はだいぶ救われる思いでいることができました。

 

夫が旅立ってからそろそろ4ヶ月が経ちます。お墓の準備ができて納骨する予定なのですが、6歳の息子がさびしいのか嫌がっているので、言い聞かせなければならないところです。

 

今までブログを読んでくださった皆様、ご心配くださった皆様、本当にありがとうございました。夫に代わりまして心より感謝申し上げます。

自称ADHD傾向の私がたどり着いた集中力の身につけ方

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いらすとや

 

集中に関しては以前も以下のエントリを書いていたのですが、その後進歩しているのでまとめておきます。

仕事中に居眠りしてた僕が寝なくなった理由 - ビジネス本マニアックス

自分の中の集中力のスイッチを見つける - ビジネス本マニアックス

 

 

 

■「集中」のできる「集中力」の必要性

人生で何か成し遂げようとする場合、集中が必要です。例えば大学受験は3000時間くらい必要、会計士試験などで1万時間などと言われますが、試験に限らず何かスキルを身につけようとする場合、ある事にずっと集中することが求められます。1日に10分もそれに向かっていられないというのでは、1000時間達成するのに16年かかってしまいます。1日3時間で1年で済むことなのにです。別にこれは勉強に限りません。ゲームだって集中してやらないとうまくならないわけで、スキルを身につけるには集中が不可欠なのです。

 

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いらすとや

 

 

だから、目標を定めてそれに集中できる能力、すなわち「集中力」が大切なんですね。

 

いやいや、俺も好きになったら1日10時間だってできるんだけど、好きになれない、好きになるものが見つからないだけだよ、という人もいるかもしれません。違うんですよ。身につける必要があることは好き嫌い関係なく、集中力があれば集中できるんです。集中できないにはそういうスキルがない、注意散漫なんです。これは人生で結構なマイナスになります。

 

というわけで、「集中力」というのはとても重要というお話でした。まあ耳タコかもしれませんけど確認です。本もいっぱい出ていますからね。ただ、私は多く読みましたがピンと来るのは少なくて、それで自分と同じような人のためにここでまとめておくという次第です。

 

だから、このエントリで書いている「集中力」の身につけ方は向き不向きあります。自分に向いてるなと思ったらやってみてください。やってみて向いてなければ他に向いている方法があるでしょう。

 

 

■自称ADHD

今はやりのADHDですが、ホント、私はADHDだと思うんですよね。ADHDは度合いもいろいろで私は重いほうではなさそうですけど。医師の診断は受けてません。だから自称ADHDです。

 

ネットにあるテストを受けると受け方によって変わります。私の場合、ここのエントリでいろいろ書いているように自分で対策を講じて、障害になっていないんですよね。その点を重視して答えるとADHD傾向が低くて出るし、昔はこうだったなあと答えるとADHDとして判定される。

 

ただ、高校生くらいのときでいえば、学校の授業は半分寝てたし、先生の言うことはぼーっとして聞いていないし、勉強しようとしても机に向かっていられず、高校時代の勉強は試験前日だけ、そのおかげで大学5浪なので、ADHD傾向あるといっても診断は受けていませんが、そう外れていないと思っています。

 

ちなみに、ADHDとか、ASD(アスペルガー)とか、あと知的障害も含めて、段階的にグレーゾーンがあるものって、その度合いによって社会への適応が難しくなってくるのがいつ出てくるかという問題があるように思っています。

 

たとえば軽度な知的障害なら小学校は問題ないし、中学校から遅れてくる、高校で付いていくのが難しいなどあるでしょう。ADHDも重ければ小学生のころから周りとやっていくのが難しいけど、軽ければ、高校生とか大学生あたりからついていくのが難しいなどが出るように思うんですよね。年齢が上がるほど、上級の学校に行けばいくほど、いろいろ細かな高度な調整を求められるので、そこで引っかかるように思うんですよね。だから軽めのADHDとかASDだと大学生とか社会人になったあたりでうまく適応できないのが出たりとかするかなと。

 

ちなみに、私の場合、ぼーっとして不活性なほうのADHDです。興奮すると過熱することはありますが、普段はぼーっとしているほうです。2種類あるんですよ。興奮が止まらないでいるほうと、興奮できないほうと。

 

ぼーっとしている不活性なタイプのADHD。授業は寝てばかり。机にじーっと向かっていられない。試験の直前だけ集中できるが、その力は本当に直前しか出ない。その時だけやけに頭が良くなるのでやればできると思っている。それが私です。

 

ちなみに、私の両親もADHD要素やASD要素強いですね。父はASD要素強くて、変わり者でしたが、ほんと死ぬまで数えるほどしか話をしませんでしたねぇ。テレビの話とかするんですがそれ以外はまったく黙っていてギャンブル依存していました、こちらも診断してもらってるわけでないからわかりませんが。ただまあ、ADHDASDは遺伝するというのはたぶんそうだと思います。

 

 

 ■自称ADHDの集中力対策

自称ですが、ぼーっとしている不活性なタイプのADHDというのは、集中力の妨げになります。それで、ADHDはどうしてそうなるかがまだ分かっていないのですが、どうも、脳内神経伝達物質ドーパミンの出が悪いように個人的に思っています。ドーパミンは詳しくは調べてほしいんですが、ここでは簡単に、意欲などを担当していて、学習や記憶にもかかわっています。ドーパミンの出が悪いと関心を持って学習が進まないんです、個人的にはそう理解しています。それで普段からドーパミンの出が悪いから、ぼーっとしている不活性なタイプのADHDだと思うんですよね。厳密には間違いかもしれないけど、個人的な経験からはそういう理解です。あと、ノルアドレナリンの出も悪いから、消極的でいる、と。

 

私は個人的には自分の症状というのは、ドーパミンノルアドレナリンの出が悪いから、周りに関心なく、ぼーっとしていて学習が進まず消極的なんだと思っています。で、何かで興奮すると過興奮になる、と。過興奮のあとは揺り返しで落ち込む。

 

勉強などでも試験の前日とは追いつめられてやっと興奮してノルアドレナリンドーパミンが出て、本の内容が理解できるようになり、一夜漬けの勉強ができたりします。でも、普段にはそういう力はまったくでないんです。机に座っていられないし、本を読んでもまったく頭に入ってこない。この落差に悩まされてきましたが、ドーパミンノルアドレナリンの出が悪い、と理解すると腹落ちするんですね(厳密には違うかもしれないけど)。

 

で、学校でも先生の言うこと聞いてない、覚えていない、のもドーパミンの出が悪いからだと理解できます。いろいろな周りの刺激からドーパミンが適度に出て学習していないんですね。オフになってる。

 

私はあんまり空気読めなかったんですね。今は学習して読みますけど、本質的には空気読めない。それもドーパミンノルアドレナリンの出の悪さから来ると思うんですよ。空気読むというのは、周りの反応の小さな学習です。先生が何か言うとか、同級生が何かする。そうしたときに周りや先生は反応するんですね。表情やら声の色とか間合いとかで。そこからみんな、それが「良いこと」なのか「悪いこと」なのか学んでる。日常的に細かくいろいろな動作、発言、間合いなどの良し悪しを周りの反応を読み取って学習しているんですね。ドーパミンが適度に出て、そういう反応を学習することで空気が読めているし、いろいろな社会の明文化されていないルールを学んでいるんです。それをドーパミンの出が悪いADHDは学べないんだと思うんですね。

 

 

*1

 

 

じゃあどうするか?といえば、ドーパミンノルアドレナリンを出すように自分を訓練するのです。あと、セロトニンも。瞑想すればセロトニンが増えたりとか、心はコントロールすると脳内神経伝達物質が出せるんですね。勉強するとか集中しなければいけないときに、行動を儀式化して、心に条件付けしてドーパミンノルアドレナリンが出せるように訓練することで、集中できるようになります。それを以前は「集中力のスイッチ」と言っていました。ドーパミンノルアドレナリンを適宜出せる状態に持っていくのです。プロスポーツ選手がルーティンやアンカリングといわれる形で儀式を行って自分の状態をコントロールするのと同じやり方です。

 

 

ドーパミンノルアドレナリンを出すための儀式を作る

ドーパミンノルアドレナリンを出す儀式を自分で作り出す必要があります。1度うまくいけばそれを繰り返して洗練させていき自分のやり方にまとめていきます。うまくいったという感触を大事にしながら、自分の心の状態を把握しながらコントロールする方法をつかんでいくんです。ドーパミンノルアドレナリンセロトニンが多い少ないは感じ取れるようになったほうがいいです。

 

では、その儀式のために、私がやっていたことと、役立つ材料をまとめておきます。

 

●机を整理する

視界に余計なもの、気になるモノが入らないようにする。何か1つやるときには、別なことは目に入らないように片づけておく。だから勉強前の片づけはやってOK。目に入ると頭の負担になるので視界に負担になるモノが見えないようにしておく。後で書きますが、私は視覚優位で目からの情報が強く影響するので、そのためでもあります。

 

●音を整理する

興奮するタイプのADHDのタイプなら音楽は逆にがんがん聞いた方がいいかもしれません。ただ、私も最初は音楽を聴いていましたが、逆に、慣れてくると静かな方が集中できたので、ノイズキャンセリングヘッドホンをつけていました。Boseとかソニーなどの最高機種がオススメ。耳栓もいいんですけど、付けたり外すのが面倒かな。

 

●時間を区切る ポモドーロ・テクニック

これも興味持ったら本が出ているので買って読むのがオススメですが、時間を25分と5分に区切って、減算タイマーを使って25分間だけ集中する。25分経ったら、その場ですぐ辞めて5分休憩、散歩したり。また終わったら戻ってきて25分やる、というものです。

 

締め切りギリギリのときだけ頑張れたりしますよね。その締め切り効果の応用です。集中できない、机に向かっていられないという人も、25分と短い時間なら集中できるんですよ。最初は何もしなくてもいいので、とにかく25分頑張って机に向かいます。これを何回もやるんだー、なんて考えない。最初は1回こっきりのつもりでタイマーかけて25分間机に向かいます。すると最初の10分くらいはともかく、だんだん心が落ち着いてきて、何かできるようになるんですよ。これは何回か練習してみてください。そのときは、トータル3時間やろうとかそういうの考えてはダメ。もうこの1回きりくらいで考える。するとそれだけならできてしまう。それをできる範囲で積み重ねていくんです。

 

たくさんやろうとすると集中できないので欲張らないことです。結果として練習しているうちにトータル何時間もできるようにになります。また、慣れてくれば、25分ではなくて、60分とか90分まで集中延長できるようになります。ただ最初のうちは30分以上連続してやらないほうが良いです。なぜならその後疲れて休憩長く取らないといけなくなることがあって、逆に無駄になるから。これは段階的に訓練を進めていきます。また、休憩は10分でもいいのです。ただ、15分以上は取りすぎなので。

 

また、切りのいいところまでとやらないことです。時間が来たら、その場でバタッと辞めて、また5分経ったら戻ってきてその場から再開する、というパターンを身につけてください。

 

タイマーはアマゾンで「ポモドーロ タイマー」で検索すると見つかるのでそれで。カウントダウンができて、音オフで光で知らせられるのが便利です。バイブレーションも使ったんですが結構うるさいので、光で知らせられるのがオススメです。時間過ぎても、どれも何分経過かもわかります。

 

 

 

●コーヒーを飲む

はじめる前に少しカフェインを取る意味でコーヒーを飲むのは悪くありません。ノルアドレナリンなどが出ます。ですが、私も失敗したんですが、頼り始めると1日にエスプレッソ1リットルとか飲む羽目になって、カフェイン取りすぎると焦燥感出るんですよね。良くありません。ADHDとかはいろいろ依存しやすいので要注意です。なので、朝に儀式的に一口飲むとか量を考えて取るのがオススメです。

 

同様にタバコのニコチンもドーパミンを出すので、ADHDの人がヘビースモーカーになりやすいんですが、これは健康に良くないことと、このニコチンもすぐに効かなくなるので止めた方がよいのです。今は嫌煙の時代なので、タバコで何とかなっていたADHDが顕在化したのではという話もありますけどね。

 

●Lチロシン、Lフェニルアラニンを取る

スマートドラッグの一種ですが、LチロシンやLフェニルアラニンは、ドーパミンの材料なので、飲むと少しドーパミン量が増えます。と言っても数時間くらいなので、勉強を開始するときのキックスターターとして飲むとカフェインよりは有効です。

 

 

結構いろいろ飲んでみましたが、実感あるのは、チロシンくらい。フェニルアラニンチロシンに変わるのでマイルドで似た感じ。Nアセチルチロシンは効きが早いです。イチョウ葉は特に実感なし。DMAEもなし。フォスファチジルセリン(PS)も特には。

 

ナウフーズでは、チロシンなど主体でブレンドしてあるトゥルーフォーカス(True Focus)は効きもコスパも良いのでオススメ。

 

 

というように、以上のようなテクニックを組み合わせて自分のドーパミンを出す儀式を作り上げることが大事だと思っています。

 

私はとりあえずいつも愛用のタイマー出して25分セットすることから始めています。

 

 

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以降は、自分の特性とそれにどう対処するかという追加的なお話です。

 

 

 

■聴覚優位と視覚優位の使いこなし

 

人は聞いた方が腹落ちする聴覚優位と、見た方が腹落ちする視覚優位の2種類いまして、多数派は聴覚優位です。人間は号令で組織だって動ける生き物なのはそのためで、リーダーが大きな声で「右向け右」というと身体が勝手に向きます。そのとき身体が勝手に動かないのは視覚優位です。腹落ちしないんですよ。見てすぐわかるタイプだけど、号令を聞いていない、聞けないタイプですね。

 

視覚優位だと映像系が得意だったり、読書の黙読が得意だったりしますが、先生の言うことを聞いていなかったりします。意識が向かないんですよね。記憶もできない。私は視覚優位なんですね。耳からの指示が受け入れられない。聞いていないし、腹落ちしない。

 

この「腹落ちしない」ってのが問題なのです。不良の子のセリフで「先生の言うことに納得がいかねえ」みたいなのがありますが、あれは「理屈」の問題じゃないんですよ。単に聴覚優位じゃないから説教が腹落ちしないんです。聴覚優位なら何だろうと腹落ちするんです。つまり、耳から聞かせるんじゃだめなんですね。その子には。私にもそうです。

 

私の場合はもう一つあって、自分で指示を出さないとダメでした。学習は視覚から。指示は自分で指示を出さないとダメ。だから自分用に指示書を書くようにしました。タスクレベルで、何を片付ける、何をどこからどこまでやる、みたいなのをカードに書くんです。いちいち、すべての作業をカードに書きました。自分に指示書を書く、そしてそれを見ると不思議と「腹落ち」するんですよ。これは復唱でもいいかもしれませんけど、私の場合は、指示書を書く⇒指示書を読む、で自分に腹落ちさせるようにしていました。

 

指示書のカードは毎日たくさん作って捨てていきます。付箋でもいいですね。ただ、指示は大きく書いた方が良いのでA4を4つ切りにした短冊のようなものを作っていました。字の大きさが指示の大きさみたいな感じです。重要な指示は大きな字、蛍光ペンで色付けなどして自分に印象付けました。いかに自分に腹落ちさせるかが大事なので、大きな字でないと腹落ちしないとわかったので、それに合わせた紙のサイズにしたのです。自分を腹落ちさせる技を持つことはとても重要です。コントロールできるようになりますからね。

 

それから指示書のカードを作るのはもう一つスケジュールできるようになるメリットがありました。自称ADHDといっていますが、スケジュール管理が苦手というのがあります。

 

目についたものからやり始め、途中から何か入ってくるとそれに心奪われるんですよ。わかる人は分かると思いますが。そのため、やることはすべて指示書を作ります。作業中でもやることを思いついたら指示書カードは作成します。で、着手順序は指示書カードを見て優先度付けて並べ替えて進めていきます。作業が終わったらまた指示書見て着手。スケジュールはカードの並べ方で見える化できるんですね。

 

 

あと、勉強も私の場合は、次のような工夫をしました。

 

授業は、板書に加えて先生の話している内容をすべて書き取りました。聴覚優位ではないので、先生の話していることを聞いていないし忘れてしまうんですよね。だから、すべて書き取る。そして視覚化することで授業中に質の良い勉強ができるようになります。

 

自分での勉強は、まとめノートを作ります。ノートを作るのはムダと言われますよね。あれは向き不向きです。聴覚優位なら朗読した方がいい。でも私の場合視覚優位で、しかも自分で書かないと腹落ちしないので、自分でいったん取り込んで書き出すという多少面倒な作業をしないと頭の中に入らないのです。これは手間かかりますけど、質は高いので元は取れます。というか、こうしないと私の場合頭に入らないのです。

 

それからこれは仕事でも同様です。メモを取りまくります。一言一句メモ取るくらいの勢いでやります。その場で書いてダメなら何とか覚えておいてどこかで書くとか。また、まとめノートも作りました。大切なのは自分が覚えられるやり方、腹落ちするやり方を見つけてそれでやることなんですね。世の中で効率悪いと言われようと、気にすることはないんです。そうでしか私にはできないんですから。言っている人には分からないことなのです。

 

 

 

 ■人まねをしよう

先ほどから、私が腹落ちしにくい、自分の中にいったん入ってから出さないと腹落ちしないという話をしていますが、この特性があると独自に物をやりがちなんですね。他人の考えを理解するのが面倒だから、自分の考えで何とかやろうとしてしまう。独自説とりがち。自己流やりがちなんです。思い当たる人もいるかと思います。

 

この自己流やりがちなのは遠回りになるので避けた方がいい。積極的に人まねした方が良いのです。だから意識的に人まねする。先行事例を探す。これが大事です。独自説はあんまり意味がないんですね。

 

 

 

以上、脱線しつつ書いてきましたが、実は3月くらいに途中まで書いておいてあった、のですが、まずはアップしておきます。できることはできるうちに。

 

 

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(余談) 空気を学習して読むことについて

心理学や人間関係に関して本で学んで、こういうときには人間はこう行動する、感じるというのを言語的に学習したんですね。そこから常に自分の状況をそこから分析する。まずは家に帰りながらとか帰ってからあれこれ考えて、復習していきます。そのうちにリアルタイムに学習できるようになり、展開の予測やら、その場での適切な対応について答えが出せるようになりました。あとは、そういう空気を読まなければいけない場では、意識を立てて分析するというようにもしています。

 

とりあえず生きてます

どうも。更新していませんが治療続け生きております。

前回書いたあたりが体調が比較的良かったのですが、その後、悪くなったり、また現在は小康状態といったところです。

 

抗がん剤は当初効いていたんですが、腹膜播種のほうはその後進行しまして、抗がん剤の進行を食い止める力よりもガンが進む力の方が強い感じです。何もしないよりは進行が遅くなるので続けていますが、やはりなかなか厳しいかなあと。

 

痛みはコントロールできないこともあり、先々週から先週にかけて辛い状態でしたが、痛み止めの調整でだいぶマシになりました。ただ、もう外出はあまり自信がないので、近所に買い物に行くくらい、病院へはタクシーで行くようにしました。

 

仕事は在宅勤務で週3日で続けていますが、もう少しすると難しいかもしれません。

 

まあそんな感じでとりあえず生きていますという近況報告でした。

 

 

抗がん剤治療2クール終えて、3クールへ

bizmania.hatenablog.com

こちらのエントリに関連して。

 

年明けから化学療法を開始して2か月が経過しました。前回の退院後から今日までの流れを書いてみます。

 

■通院治療開始

退院後は結構フラフラだったので、朝のラッシュの少しあととはいえ、混んでる電車で病院まで通うのができるか多少心配でした。タクシー乗らないとダメかなとか思いつつ、行きは山手線も座れたりして無事到着。

 

病院についたら、再来受付機で受付ののち (こういうのはすべて自動化されている。いくつか行ったがどこもそう)、検査センターで採血し、診察を待ちます。採血は治療が可能か判断するため。抗がん剤による副作用で骨髄抑制などがあり、白血球数などが下がるのですが、一定値より下がると感染症の危険のため抗がん剤の投与がその日はストップとなります。来たけど治療受けられないのはなかなかショックですがしょうがありません。(今となれば新型コロナの関係で免疫弱者ですし)

 

診察で治療okとなれば次は化学療法室、通称、ケモ室へ行きます。

 

■外来化学療法室 通称ケモ室

通院での抗がん剤の化学療法は、外来専用の化学療法室というのがあります。どの病院でもあるようです。ケモ室ともいいまして、Chemotherapy (ケモセラピー: 化学療法) から来ています。Wowowでやってた海外医療ドラマのニューアムステルダムでも「ケモ」って言ってました。

 

ケモ室というのは、リクライニングチェアやベッドがずらずらっと並んでいて、そこに皆並んで投与を受けるのです。割合とテキパキと進められます。私の場合、3時間くらいですね。周り、みんな、がん患者ということで嫌な気分はしません。

 

そこではカード式のテレビがありますが、私はタブレットでマンガ読んでました。でも、抗がん剤は私の場合途中からだるくなって眠くなるのでウトウトして終わる感じです。飲み物や食事も匂わないならOKでサンドイッチとか。私はインゼリーを飲んだりしています。

 

で、治療が終わったら、少しフラフラなんですが、ゆっくり歩きつつ会計して薬局寄って帰途につきます。初回、タクシーかなと思っていましたが、ゆっくりであれば歩けたので電車で帰りました。結構タクシー代はもったいないんですよね。片道5000円かかるので往復1万円とかやってるとなかなか。

 

■化学療法はお金がかかる

ここで言いますと、化学療法は結構お金かかります。交通費もありますが、化学療法の薬代が高いんですよ。私の場合、3割負担で1回8万円くらい。1か月1クール3回で24万円。健康保険の高額療養って私の場合、上限が17万円弱だから月17万円、ただ、これを4回やると月8万円上限まで下がりますが、こういう治療が1年とか続くと100万円くらいは少なくともかかるのです。

 

でね。私はがん保険には入っていなかったんですが、がん保険の保障内容は良く見た方が良いですよ。抗がん剤治療は30日以内に1回分のみ5万円までとかそういう規定になっているのがあります。抗がん剤治療は、その種類にもよりますが、そんな少ない回数なのないですから。しかも1回が高い。抗がん剤治療分をフルサポートするのって多くなさそうです。入院、通院無制限なんて大したことないんですよ。入院も今は短いし、通院で出る額は5千~1万円とわずか。抗がん剤治療が一番回数多く、一回当たり高額で長く続くんですね。

 

 

■通院開始して2週間、体調良くなる

化学療法が効果あったようで、がんによるお腹の痛みが、普通にしていれば、ほぼ感じられなくなってきました。とはいえ、朝から夕方まで1日起きて仕事をしているとお腹の痛みも出てくるので、一度横にならないといけないのですが。また、緩和ケアにもかかっていて、医療用麻薬の痛み止めも使っています(これがないとダメ)。とはいえ、痛み止め使いつつもお腹の痛みがほぼ日中感じられなくなったというのはありがたいことでした。

 

この痛みがなくなると、自分ががんなのか、がんで死ぬ運命なのはホントなのかと思えてくるほどでした。ありがたいことです。というものの、これが後からまた痛くなるので、やはり、がんだなあとシミジミすることになります。

 

■ちなみに副作用は

抗がん剤というと副作用が気になるところですが、1クール終わったところで、髪はかなりごっそり抜けました。美容院に行ってベリーショートにしてもらったんですが、その後も抜けるので、バリカンで1cmくらいに短くしていい感じに。さらに気をよくして刈り上げたら、いや、これがお坊さんみたいで奥さんには不評でした。

 

というわけで、坊さんすぎるので、日中は、がん治療の人がよく被っている帽子を私も被ることに。髪は抗がん剤治療を辞めれば戻るらしいです。

 

ちなみに、ひげもかなり濃い方でしたが、こちらもかなりなくなって、髭剃りがいらないくらいに。脱毛サロン並み。他方、すね毛はもともともじゃもじゃで今もかなりあるんですけど。下の毛は1/3くらいに減少。毛によってかなり違いがあります。

 

あとは、末梢神経障害。足先のしびれ、冷え感があります。生活にすごく支障があるわけではない感じではありますが、結構気になる。今は気休めですが、低周波治療器やエアマッサージ器で刺激を与えてみたりしています。治るわけじゃないんですが、心地よいのと、マッサージ直後は感覚が良いので。整体の人の論文でちょっとは効果があるみたいなのを見たりしましたね。

 

細かいところでは味覚障害。水が少し酸っぱく感じます。食事はそれはそれで全体のバランスは崩れないんですが、特定の場合に違和感を感じるんですね。味覚はなかなか面白い。あと醤油の塩味が強く感じるとか。ダシ醤油は大丈夫。

 

抗がん剤は、がん細胞という成長が激しい細胞の特性を攻撃するようになっていて、その関係で骨髄細胞とか髪の毛とか成長するところも一緒に攻撃してしまうんです。そこから出る副作用が多いんですね。

 

 

■妻の両親に挨拶とスキー

体調が治療によって良くなってきまして、1クール目の治療が終わり、2クール目に入る前で、免疫が回復してくるタイミングを見て、東北地方の妻の両親へ挨拶に行きました。体調が良い時で今後いつ行けるかわからないので、行っておこうと。ちょうど新型コロナの話が出始めたころで少し不安はありましたが、この機会を逃したらもう行くことはできないかもしれないという気持ちでした。行って良かったです。

 

また、これはスキーに行く家族旅行も兼ねていました。以前、先方のお義父さんから今度スキーをしにいらっしゃいと誘われていて、息子の初スキーを一緒に体験したかったんですね。これも無事体験出来て良かったです。パパ転んでた、うふふ、という息子のコメント。

 

 

■2クール目最後の投与はスキップ

2月中下旬は、お腹の痛みもなくなり、疲れやすいことを除けば、大変好調でした。がんであることを忘れるくらい。週1回通院し、翌日はだるいので休み、会社は週3日勤務にさせてもらっていました。2日出社、1日リモート、または、2日リモート、1日出社みたいな感じに。

 

それで2クール目の最後の投与は、採血の結果、白血球数が基準に満たなく、治療はスキップとなったのが残念でした。そのあと次のクールまで1週間休みも入りますので、次の治療日まで3週間空くことになります。

 

■CT撮影

化学療法というのは日に日に劇的に良くなっていくものではないので、2~3か月おきくらいにCTを撮って腫瘍が縮小しているか見ます。2クール (私の場合、週1回投与、1か月を1クール) 過ぎた3月第一週にCTを撮りました。

 

結果としては、すい臓の腫瘍は1mm小さくなっているかなというところ (30mmある)。腹膜への転移も1mm小さくなっているかなと。効果は多少みられるというところで治療を継続していくことになりました。腫瘍のマーカー値も半分になったり、腹水検査でがん細胞が見つからなかったなど、改善の兆候も見られています。

 

(ちなみに、化学療法は、がん細胞を攻撃して腫瘍を小さくしていくのですが、うまく効けば腫瘍は小さくなりますが、当初効いていても効かなくなるタイミングが現れます。今度は抗がん剤に対して耐性あるがんが育ってくるんですね。その場合、治療は抗がん剤を切り替えるなどで対抗するわけですが、薬剤がない場合もあるし、身体が副作用に耐えられない場合もあり、治療が続けられなくなるタイミングがやってきます。私の場合は、ベスト中のベストのパターンは腹膜のがんが消え、すい臓のがんが切除可能まで小さくなる(ステージ2)ことですが、これはなかなかのレアケースです。)

 

■腹痛が復活

2クールが終わり、2週間経過したあたりから、腹痛が復活してきました。これが日に日に悪くなるんですね。痛くなってきたとき、最初はなんだろう?なんだろう?と思っていましたが、お腹のがんなんですよね。ああ、がんだなあ、これは進行しているんだろうか、と少し嫌な気分になったのを覚えています (CT撮影後なものの、その結果を聞く前なので)。

 

3クール目の最初の治療日を迎えるころには、退院直後くらいのお腹の痛さになってしまいました。激痛というわけではないんですが、何とも言えない痛みで、お腹と背中にも来るんですね。起きているのがつらく、寝ている時間が増えます。以前使っていたマッサージ器で腰や背中をマッサージしてやり過ごします。寝ても痛いんですが起きていると痛みが増してくるので寝ることになります。また、かなり疲れやすくなりました。そのため子供の保育園への送りも奥さんに頼む日が増えました。

 

 

実は治療の2クール目と3クール目の間で、免疫が回復してくるタイミングで子供とゴーカート乗りに行こうと思っていたんですよね。残念ながら腹痛の復活でできませんでしたし、その前に、新型コロナ対策で学校休校が始まり、予定していた先も休園となってしまいました。まあ、運命ですね。たぶん、行くなというサインなんでしょう。

 

■3クール目の治療開始

そして今週、3クール目の治療日がやってきました。お腹が痛いのと立ち眩みがするのでフラフラで、病院に行くのもなかなか苦労でしたがなんとか到着。採血、診察の流れののち、ケモ室へ。

 

いつもより抗がん剤の投与で眠気やだるさが強く、フラフラしながら何とか電車で帰宅。

 

でも、帰宅して、気づいたのは、お腹の痛みが引いているんですね。お腹のがんにはかなり効いて、痛みが引いてきました。抗がん剤ががんをやっつけているんでしょう。ありがたい。

 

また、緩和ケアの先生にも相談して、朝晩の痛み止めを少し増やしてもらうことにしました。痛みが引いたのは痛み止めを増やす前ですから、抗がん剤治療が効果あったようです。

 

というわけで、痛みはまただいぶ抑えられ、普通の暮らしができそうです。

 

痛い間は体重が1日あたり300gくらい下がるんですよね。がんが元気なときは身体のエネルギーを奪うんですね。がんは太る、身体は細る。

 

 

というわけで、個人的なビッグニュースは、お腹の痛みがまた治まった!ということなのでした。ありがたや。

 

まあ、化学療法が効かなくなったり、医療用麻薬の痛み止めのおかげでもあるので、薄氷の上を歩いているような感じではあるんですが、死に至るまでにいろいろ準備する上で痛みがないのが助かります。

 

例えば、本はたくさん持っていて、以前3年ほどかけてスキャンして処分した後、また増えて、雑誌含め3000程あるんですが、これを整理しています。9割くらいまで処分進みました。部屋に大量に置いていましたから、家族に迷惑がかかるのでこれを置いては逝けません。まあ、もともと子供が小学校に上がるまでに整理するつもりだったので、ある意味ちょうどよい機会ではありました。

 

また、子供には時間のある時にいろいろ本を読んだり録音を作っておくことにしました。そういう時間も取れますしね。1時間朗読するとなかなか疲れるのでお腹が痛いとできないんですよ。

 

なんだかあんまり読んで楽しいお話でないのですみません。

 

 

今度書こうと思っていること。

・集中の仕方について (以前書いたときより進歩したので)

・最初の就職の後の話。

 

 

延命治療というほどでもないが、がんステージ4で難治の場合の治療は5年生存率がそれほど高くなると見込めるわけでもない

bizmania.hatenablog.com

というエントリに関連して。

 

コメント多くいただいた中で、延命治療について書かれていた件で、結構それは微妙なラインですよ、というのを伝えたくて書いておきます。

 

一般的に延命治療とは、人工呼吸器や経管栄養などをつけて本人の意識レベルも高くなかったりするような状態での延命治療のことを言います。チューブをつけてスーハースーハーしている状態。

 

それなら分かりやすいんですよ。本人の意思を無視しての延命は苦痛を伸ばしているだけだとか言えるし、延命治療は辞めたいという話も出るかと思います。本人の意思をどう確認するかの問題もありますけども。

 

そうではなくて、たとえば私のケースでいうと、すい臓がんステージ4で転移もしているので1年後の生存率も高くない。統計的に言うと1年後の生存確率50%はないんじゃないかな。5年後も言うまでもなく。

 

とはいえ、この状態でも治療はするわけですよ。もちろん本人が望んで。厳密には延命治療ではないのですけども、延命治療みたいなものじゃないですか。ごくわずかな5年生存への期待くらいなもので、治療実績からみてそれは高くない。そういう状態で何とかできる治療をするという状況があるという話なんですね。結構多いケースなんじゃないかと思いますけど、身体に管をつないでスーハースーハーしているわけでもない、今この瞬間はある程度普通に生きている、でもがんに侵されているので統計的に余命が言われている状態なのです。

 

ここで、ドラマだとどうやって描くかというと、そのわずかな治癒の可能性、5年生存のわずかな可能性にかけて、1%もしくは0.1%の可能性にかけて治療やります!みたいな、先生お願いします!みたいなシーンになるんですよね。治らない方向性に向けて一生懸命みたいな絵は描けないので、そうなるわけです。この路線の嫌なところは、標準療法でダメとなったら、0.00001%の可能性でも賭けるという選択肢が出てきてしまうことですね。代替療法とか治験とか。まだ研究中なんだけど、とか。とにかく生存の望みへ可能性が限りなくゼロに近くても挑戦するのが善という描き方になるから、そういう問題の解き方になると思うんですよ。でもそういう解き方だけじゃないよね、と思ったんですよね。自分が実際に難治の状態になって。

 

それで私は治療によって5年生存できたらラッキーと思っていますけど、あんまりそこまで期待してはいなくて、まずは1年生きられたらいいな、1.5年生きられたらいいな、くらいを期待しています。病気の進行を少し抑えられればそこまで行くんじゃないかなと。そしたら今の自分の子供が5歳だから小学校入学式くらいまで持つかなとかね。あと、そこまで時間が引き延ばせれば、妻子にいろいろと伝えたいことを文章や音声で残せそうだし、いろいろ自分の身の回りの始末も出来そうだと思って治療を受けています。ちなみに受けている治療は先進医療も含まれています。「先進医療」は厚生労働大臣が認める医療技術で医療機関が限定して行われているものです。つまり治療に関しては、難治ですがとりあえず国内で最善と言えると思います。

 

というわけで、私の場合、治療については完治ということはそもそもがんではありえないので、5年生存というところを目標になると思いますが、それを目標にしているというよりも、死ぬまでのQOLが少しでも良くなるように、ということで受けています。

 

[死ぬまでの期間] × [その間の生活の質] の最大化 です。

 

死ぬまでの期間を少し伸ばし(ある種の延命)、その間に病気で起こる症状を抑え、生活の質を保つことなんです。

 

まあ、結局おそらくは死ぬことになるんですが、結局死ぬんだから、対症療法も含め、何も治療しないのでは、死まではより短くなりますし、いろいろ症状も出て生活への支障が大きくなります。その微妙なバランスというか、得られるものはすごく大きいわけではないんですが、そうした中で、治療を受けることを決断していくということになったわけです。少なくとも私の場合は。

 

なので、人工呼吸器や経管栄養のような状態の延命とは違う、かといって、わずかな治癒の可能性に賭けるというのでもない、延命的な治療を受けるという状態があるよ、ということを伝えたいなと。自分がそういう状態になったので。効果があるかすごく期待できるわけではないですが、先進医療を受けているので私はラッキーなほうではあるんですが。

 

特に、標準療法で治療法があまり良いものがないとなったときに、わずかな治癒の可能性に賭けるというマインドだと、もっと確率の低い代替療法に賭けたくなってしまうと思うんですけど、それは宝くじに近くないですかと。それより、死までの期間のQOLをどうするかのほうが当人的には有用なんじゃないかなと。どちらにせよ死はやってくるわけです。

 

まあ、これって別にがんじゃなくても、人はいつか死ぬので、死までのQOLというのは誰にとっても同じ課題なんだと思います。でも人間はふだん、死については考えないようにしているので、こうやって病気によって死に対面させられると改めて意識することができたんですね。世の中では、なんだか分からないうちにポックリ死ぬというのは理想みたいに言われますが、私はなんだかわからないうちにポックリ逝くよりは、自分の死を眺めながらいろいろ考えて死にたいなあと思うんですよ。この2か月でやはりいろいろわかってくることも多いですし。わからないうちに死にたくはないなあと。たぶん死の瞬間、直前も何かわかることがあると思うんですよね。ああ、死ぬってこういうことか、と。まだ実感ないんですけど。

 

 

今後は外来で通院して治療受けつつ、仕事を並行してやる感じです。

病気になっても人生はそこで終わるんじゃないんですよね。続くのです。

 

 

入院時に役立つグッズメモ

bizmania.hatenablog.com

、というエントリを書いたところで、2週間ほど入院していました。これからは外来で通院しての抗がん剤治療になります。

 

がんの場合、ずっと入院して治療というのは必ずしも多くなくて、手術を別とすると、放射線療法にせよ、化学療法にせよ、通院する形が多いかと思います。治療初期は副作用などを観察するために入院して、その後安定しているなら通院という形です。ただ、副作用が強い、大きい治療の場合、治療期間や投与しばらく入院するケースはあるようです。

 

 

今回は、入院時に役立つグッズについて書いておきます。

 

 

パーソナルオーガナイザー系

入院と出張のホテル生活は似ていて、身の回りの整備するものとか、デジタルガジェットとか、あればあるほど便利なのです。ところがホテルと違ってベッドと、ベッドサイドテーブル、ベッド脇の棚と置き場があまりありません。というわけで、リップクリームとはハンドクリームやら、タブレットスマホ、バッテリーやヘッドホンといった小物を入れておくのに、こちらを買いました。

 

 

これ、もともとベビーカー用バッグなんですが、ちょうど良くて、ベッドの手すりにぶら下げておきます。コンパクトながらポケットも多くいろいろ分けて入れられるのが便利。しかも安い。「ベッドサイドポーチ」などで検索してもそれ用があるんですが、こちらのほうが良さげでした。

 

 

 

洗顔・歯磨き系

 あと、洗顔、髭剃り関係のグッズをまとめるのには、こちら。

 

 

女性の旅行用の化粧品などを入れるバッグですが、男性も使えるデザイン。髭剃り、歯磨き関係、シャンプー、ボディソープなど一式入ります。ポーチにもなるし、フックでぶら下げることもできて便利。出張にも良さそう。

 

 

スマホ関係

 iphone2台(会社と個人)、タブレット1台、モバイルwifi端末1台あったので、3ポートUSB充電器は持っていきました。もともと旅行用で買っていたやつ。ankerとかRAVPOWERとかそれなりに知られているやつが良いかと思います。ポイントは、2A供給が同時2ポート以上できるのが充電早いので、おすすめ (結構、2ポート以上使うと1Aに下がるのが多い)。あと、使いながら充電したいこともあるので、10,000mAhくらいのUSBバッテリーも。それからマイクロUSB、USB-C、ライトニングと複数あるのでダイソーなどで売ってる兼用ケーブルも用意しました。兼用ケーブル便利。

 

時間つぶしのアマゾンプライムビデオ

病院のテレビって100分100円くらいのチャージがあってあまりお得ではないこともあり、ファイアタブレットアマゾンプライムビデオ見てました。ファイアタブレットは安くセールしてることが多いのでいいですね。消灯後も暗くしてずっと見るなど時間つぶしにはなかなか良いです。

 

入院中の回線

問題は回線ですが、フリーwifiのある病院はあまりなさそうです。私は「WiFiレンタルどっとこむ」のレンタルの端末借りました。2-3週間借りるにはコスパ良さそうです。この手のwifiレンタルは長期借りるメインのところと、先ほどのところのような旅行とか数週間借りるメインのところがあります。借りたのは、UQ WiMaxの Wimax06という機種。事前に病院が対応エリアであることを確認して借りましたが、部屋によっては電波状況悪いこともありました (袋に入れて窓からぶら下げたみたり)。

 

入院中のパジャマ、タオル

年末に少し外科に入院したときはレンタルしたんですが、今回の入院はレンタルしないで買って持ち込んでみました。パジャマ3着、タオル10枚用意しました (バスタオルなし、バスタオルは無くても普通のタオル2枚で用が足りる)。

 

入院先の病院は各フロアにコインランドリーがあって、そこでせっせと洗濯して3着のパジャマとタオルを回していました。レンタルだと病院によって料金いろいろですが、タオルとセットで1日500円とか。採算を考えると、1か月以内ならレンタルしたほうがお得かと思います (入院用にOKなパジャマを買う必要があるので)。暇つぶしに洗濯するのは楽しかったですし、自前だと汗かいたときに1日に2回着替えなど融通は効きました。

 

ちなみにパジャマは、ナガイレーベンの甚平型のものをセレクト。入院用パジャマに使われているやつ。ポリエステル混でぱりっとしていて吸湿性や速乾性よしでした。あと、調べた中ではカケンのもよさげ。

 

そのほかの必要物

病院にある売店で手に入ります。病院内の履物などいろいろ条件があるので売店で買った方が良いかも。ちなみに、ふりかけなどは初日からあった方がいいです。ふりかけの力で食べてました。ふりかけ大事。

 

かばん

30Lくらいのスーツケースがオススメです。置いていて邪魔にならない。少なくともこれくらいの大きさは必要です。

 

マッサージクッション

別記事で挙げているマッサージのものは持っていきました。背中が凝る人にはほぼ必須。ルルドマッサージクッションやオムロンマッサージクッションもおすすめ(どれも持ってる)。

 

以外に役に立たなかったもの

ベッド上で座るために、ネットで評判を調べてキャンプ用のチェアマットを持っていきましたが、あんまり良くなかったです。

 

 

まあそんなところでした。

 

これからは通院して治療しつつ、仕事を並行していく感じです。

 

 

がんになったときに考える保険 (健康保険、医療保険、がん保険) の話

bizmania.hatenablog.com

、というエントリを書いたところで、保険について考えを書いておきます。

 

健康保険について

健康保険では高額療養制度というのがあって、月額の医療費が高額になった場合、健保がその分を出してくれる制度です。ただ、これ所得区分があって、所得によって上限が変わるんですよ。ちょっと多くもらってると自己負担限度額の基準16万円くらいと、えらく高いんで、年収770万円越えてるなら、自己負担限度額は、医療保険積み増しておいた方がいいと思います。

 

入院した場合、差額ベッド代とか、食費、パジャマ代などを別にすると、月額医療費は3割負担で10万円代におさまりそうです(手術別)。あんまり毎月高額かかる感じではないものの、休職と組み合わさると、ボディブローのように効いてきそうな感じではあります。

 

限度額適用認定証の申請

健保の高額療養制度は、いったん払ってから健保から超えた分を振り込んでもらうという仕組みですが、事前に健保に「限度額適用認定証」というのを申請してもらっておき医療機関に提示しておくと、初めから限度額内の支払いになります。これはやっておいたほうが良いのですが、申請から認定証が届くまで10日くらいかかるので、病気がわかったら早めにやっておきましょう。

 

健保の高額療養制度の細かい話

この計算は1日~月末なんです。あんまり操作できるところじゃないんですが、月またいでしまうと、限度額行かないことがあり得ます。病院かかり始めるのは月初のほうがいいかなあと思ったりします。

 

医療保険について

実はあんまり高度なのはかけていなくて、都道府県共済の医療保険でした。なかなかそんな入院ってないですからねぇ。手厚いのを掛けておくと掛け金も大きいので難しいところです。ただ、死亡については役割を分けて単体の生命保険を掛けておいた方が良いかなと。

 

保障については、抗がん剤放射線治療の場合、標準療法でいろいろ決まっていて、週5日抗がん剤放射線を3週間プラス1週間休みを1クール、何クールか、とか。週1日抗がん剤を3週間プラス1週間休みを1クールなど、だいたい、1~2か月のパターンで、後半は外来に切り替わるのも多いようです。つまり、入院しても1~3か月くらい。それくらいの想定で良さそうです。あと、差額ベッドなんですが、0円もありますが、空き状況によって5,500円の差額ベッドの部屋になるケースも多いのです。入院中に0円の部屋に移れたりもしますが、日額5,500円は覚悟しておいたほうが良くて、入院一日あたり5千円の保障は最低ラインで、1万円くらいが妥当だと思います。

 

医療保険の請求は、入院については病院の領収書でいけるようです。治療法や診断で支払われるタイプは、保険会社指定の診断書があるのでそれを入手して病院に書いてもらう形になります。診断書は結構日数かかるので早めに動いた方が良いです。休職する場合、会社にも診断書がいるので会社の人事に必要な様式、項目があるか聞いておいた方がいいです。

 

 

がん保険について

掛けてなかったんですよね。

 

gdb.ganjoho.jp

統計データ見ても、確かに日本人の死因1位ががんになりましたが、がんは高齢者が多いわけです。40-59歳だと、がんによる死亡は0.33%なので、そんなに多くない。かかるのは運が悪いわけで、これに向けて保険掛けるのはなあと思いました。

 

生命保険

生命保険は子供が小さかったこともあって、4千万円かけていました。もっと掛けていればよかったかもしれませんが、こちらも掛け金とのバランス考えるとなかなか。今から考えると、こうなるならマンション買って団体信用生命保険掛けておけばよかったなー、とか。

 

所得補償保険

これは会社が加入してました。健保の補填分にプラスする形で。入院すると休職することになるので、あったほうがよさそうです。

 

保険の話はこのくらいで。