ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

自分の中の集中力のスイッチを見つける

前日分から続きます。


自分の中の集中力のスイッチを見つける


これまた恥ずかしい話ですが、僕は39歳のときに、自分の中の「集中力スイッチ」を見つけました。それをスイッチオンにすると、集中できるようになる自分の中のスイッチです。


逆に言うと、僕はそれまで集中することができない子(子供じゃないけど)だったんですね。


振り返ると、子供時代から、とにかく机に向かって一人で勉強はできないんです。もちろん、僕は授業中に歩き回ることがないし、テストもそれなりにできるので、いわゆる学習障害カテゴリとは違うのかもしれないのですけど、家で机に座って勉強が苦手で苦手で、どうにもダメでした。


今から思うと、僕はかるーい学習障害の一種だったのかな、と思います。LDかどうかのテストはしてるわけじゃないので、いい加減な話ですけど。知能が劣っていたわけじゃないし、気が向いたときに読むとすぐ理解できたり覚えられたりしたので、そういう力で誤魔化してきましたけども。


机に座って勉強が出来ないことが問題となったのは、大学受験です。あと会計士試験。とにかく机に向かって集中するというのが出来ない。あれには参りました。30歳で就職できたときも解決できていたわけではないのです。


机に向かって集中できないというのは、ホント泣きたくなくるくらいツライです。ふざけてるわけじゃないんですよね。本を開けても字が読めない。内容が理解できない。不思議なことに、授業に出ているときは分かるし、読めるんです。また、試験直前になると、内容は読んで直ぐ分かるようになるんですが、とにかく、試験直前とか以外の、そうでないときは理解できないのです。


これは、結局のところ、集中力が出せない状態だったのだと思います。とにかく、自分の集中力というエンジンが自由に回せないんです。


だから、どうしていたかというと、勉強なら試験直前までギリギリまで追い込んでから勉強する、と。ギリギリになると、集中力が発揮されだすんですね。でも、難しい試験だとそんなやり方ではカバー範囲を対応しきれないんですね。それで受験は失敗に失敗を重ねました。


では、働き始めてからどうだったかというと、実のところ同じです。自分の集中力は気まぐれでした。なかなか回りださない。だから、昼間は居眠りしたり、ウェブサイトみたりして時間を潰しつつ、夜になって、明日の締切に追い込まれてから、取り掛かることで対処していました。夜になってから、やっと集中力が出るようになる感じですね。出ない夜は、締切に余裕があれば、今日は仕方ないなー、と帰ったり。今考えると、サービス残業できる会社のおかげですね。定時でやれ、というのだと僕はアウトだったでしょう。


ただ、そういうギリギリ対処の仕方もヤバイなー、と思っていたんですね。というのも、自分のエンジンが回り始めるのが夜9時くらいとか10時くらいで、その仕事が10時間かかる場合、翌朝に間に合わせるのがヤバイことが何回かあり、間に合わせたものの、これではやっていけないな、と思うようになりました。仕事も忙しくなってきて、朝9時から夜10時までフル回転しないとキツイという状況にもなってきました。


そこで、自分の気まぐれな能力発揮をどうにかならんかなと考え続けていて、考えながら、自分の状態をよく観察するようにしたんです。


すると、自分の仕事が出来た状態(=集中力が発揮できた状態)の身体と心の状態がなくとなくつかめるようになってきたんです。感覚的に、この感覚、この状態になると、仕事ができる、集中できる、というね。


この部分は、とても感覚的な話で申し訳ないのですけど、でも、自分の身体のコンディションを「感じ取る」ということだと思っています。集中していないときと、集中しているときで、身体の状態がどう違うか分かるようになってきたのです。


例えば、夜9時ごろから集中し始めたときも、自分のその前後の感覚を記憶していって、集中し始めたときと、そうでないときの違いが分かるようになったんです。


そのうち、意識して、その集中したときの身体の感覚になるように努力することで、集中できるようになった経験がいくつかありました。それはコーヒーがぶ飲みだったり、ハイチュウ食べまくりだったり、そういうことをきっかけだったんですけど、自分の集中力のスイッチが分かるようになりました。


さらにその集中力スイッチの存在の感覚を感じながら、操作するうちに、抽象的ですけど、自分の胸の中に「集中力のスイッチ」が出来るようになったんですね。作り出したというか。頭の中で、胸の中にある集中力のスイッチをクイッと入れるようにすると集中スタートできるようになりました


このようになるのは、ステップバイステップでした。一歩一歩、集中している感覚を大事にしながら、集中力のスイッチをオンにする感じを読み取って、意識的にスイッチをオンにする経験を重ねていきました。そのうち、オンにするのに、コーヒーがぶ飲みしなくても済むようになりましたね。1杯飲んでスタートとかね。大事なのはコーヒーがぶ飲みではなくて、自分の中にあるスイッチなんですね。


ここでのポイントは、「仕事内容」に注目したのではないということです。そのときの僕にとっては、仕事は集中すればできるんです。出来ないのは、そこに意識を集中できないことにあったわけです。だから、いくら自分を心の中でなじろうとも、仕事を明確にしようとも、うまく行きませんでした。


結局のところ、これって、自分の調教だったと思います。集中するという精神状態、身体状態に持っていくことが自由な意思で出来なかった。僕はその自分自身の調教に39年かかったということなのだと思います


それで気がついたのは、中学生、高校生で受験勉強をやって好成績を挙げていた子たちというのは、こういうスイッチを操作できていたんだろうなー、と。そして大人になってからも、スイッチを操作できるから仕事ができるんだろうなー、と。そういうことに気がついたんですね。


僕はそれに気が付くのが遅かった。気まぐれで、それは「未調教」だったんですね。いかに自分を調教するか、自在に操れるようにするかというのが大事なんですね。僕はその点に20代に気づいて、自分自身を調教するようになったけど、集中力とか居眠りの調教は40歳前後までかかってしまったということなんです。


そんな話でした。

関連して、また次に続きます。