ビジネス本マニアックス

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自称ADHD傾向の私がたどり着いた集中力の身につけ方

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いらすとや

 

集中に関しては以前も以下のエントリを書いていたのですが、その後進歩しているのでまとめておきます。

仕事中に居眠りしてた僕が寝なくなった理由 - ビジネス本マニアックス

自分の中の集中力のスイッチを見つける - ビジネス本マニアックス

 

 

 

■「集中」のできる「集中力」の必要性

人生で何か成し遂げようとする場合、集中が必要です。例えば大学受験は3000時間くらい必要、会計士試験などで1万時間などと言われますが、試験に限らず何かスキルを身につけようとする場合、ある事にずっと集中することが求められます。1日に10分もそれに向かっていられないというのでは、1000時間達成するのに16年かかってしまいます。1日3時間で1年で済むことなのにです。別にこれは勉強に限りません。ゲームだって集中してやらないとうまくならないわけで、スキルを身につけるには集中が不可欠なのです。

 

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いらすとや

 

 

だから、目標を定めてそれに集中できる能力、すなわち「集中力」が大切なんですね。

 

いやいや、俺も好きになったら1日10時間だってできるんだけど、好きになれない、好きになるものが見つからないだけだよ、という人もいるかもしれません。違うんですよ。身につける必要があることは好き嫌い関係なく、集中力があれば集中できるんです。集中できないにはそういうスキルがない、注意散漫なんです。これは人生で結構なマイナスになります。

 

というわけで、「集中力」というのはとても重要というお話でした。まあ耳タコかもしれませんけど確認です。本もいっぱい出ていますからね。ただ、私は多く読みましたがピンと来るのは少なくて、それで自分と同じような人のためにここでまとめておくという次第です。

 

だから、このエントリで書いている「集中力」の身につけ方は向き不向きあります。自分に向いてるなと思ったらやってみてください。やってみて向いてなければ他に向いている方法があるでしょう。

 

 

■自称ADHD

今はやりのADHDですが、ホント、私はADHDだと思うんですよね。ADHDは度合いもいろいろで私は重いほうではなさそうですけど。医師の診断は受けてません。だから自称ADHDです。

 

ネットにあるテストを受けると受け方によって変わります。私の場合、ここのエントリでいろいろ書いているように自分で対策を講じて、障害になっていないんですよね。その点を重視して答えるとADHD傾向が低くて出るし、昔はこうだったなあと答えるとADHDとして判定される。

 

ただ、高校生くらいのときでいえば、学校の授業は半分寝てたし、先生の言うことはぼーっとして聞いていないし、勉強しようとしても机に向かっていられず、高校時代の勉強は試験前日だけ、そのおかげで大学5浪なので、ADHD傾向あるといっても診断は受けていませんが、そう外れていないと思っています。

 

ちなみに、ADHDとか、ASD(アスペルガー)とか、あと知的障害も含めて、段階的にグレーゾーンがあるものって、その度合いによって社会への適応が難しくなってくるのがいつ出てくるかという問題があるように思っています。

 

たとえば軽度な知的障害なら小学校は問題ないし、中学校から遅れてくる、高校で付いていくのが難しいなどあるでしょう。ADHDも重ければ小学生のころから周りとやっていくのが難しいけど、軽ければ、高校生とか大学生あたりからついていくのが難しいなどが出るように思うんですよね。年齢が上がるほど、上級の学校に行けばいくほど、いろいろ細かな高度な調整を求められるので、そこで引っかかるように思うんですよね。だから軽めのADHDとかASDだと大学生とか社会人になったあたりでうまく適応できないのが出たりとかするかなと。

 

ちなみに、私の場合、ぼーっとして不活性なほうのADHDです。興奮すると過熱することはありますが、普段はぼーっとしているほうです。2種類あるんですよ。興奮が止まらないでいるほうと、興奮できないほうと。

 

ぼーっとしている不活性なタイプのADHD。授業は寝てばかり。机にじーっと向かっていられない。試験の直前だけ集中できるが、その力は本当に直前しか出ない。その時だけやけに頭が良くなるのでやればできると思っている。それが私です。

 

ちなみに、私の両親もADHD要素やASD要素強いですね。父はASD要素強くて、変わり者でしたが、ほんと死ぬまで数えるほどしか話をしませんでしたねぇ。テレビの話とかするんですがそれ以外はまったく黙っていてギャンブル依存していました、こちらも診断してもらってるわけでないからわかりませんが。ただまあ、ADHDASDは遺伝するというのはたぶんそうだと思います。

 

 

 ■自称ADHDの集中力対策

自称ですが、ぼーっとしている不活性なタイプのADHDというのは、集中力の妨げになります。それで、ADHDはどうしてそうなるかがまだ分かっていないのですが、どうも、脳内神経伝達物質ドーパミンの出が悪いように個人的に思っています。ドーパミンは詳しくは調べてほしいんですが、ここでは簡単に、意欲などを担当していて、学習や記憶にもかかわっています。ドーパミンの出が悪いと関心を持って学習が進まないんです、個人的にはそう理解しています。それで普段からドーパミンの出が悪いから、ぼーっとしている不活性なタイプのADHDだと思うんですよね。厳密には間違いかもしれないけど、個人的な経験からはそういう理解です。あと、ノルアドレナリンの出も悪いから、消極的でいる、と。

 

私は個人的には自分の症状というのは、ドーパミンノルアドレナリンの出が悪いから、周りに関心なく、ぼーっとしていて学習が進まず消極的なんだと思っています。で、何かで興奮すると過興奮になる、と。過興奮のあとは揺り返しで落ち込む。

 

勉強などでも試験の前日とは追いつめられてやっと興奮してノルアドレナリンドーパミンが出て、本の内容が理解できるようになり、一夜漬けの勉強ができたりします。でも、普段にはそういう力はまったくでないんです。机に座っていられないし、本を読んでもまったく頭に入ってこない。この落差に悩まされてきましたが、ドーパミンノルアドレナリンの出が悪い、と理解すると腹落ちするんですね(厳密には違うかもしれないけど)。

 

で、学校でも先生の言うこと聞いてない、覚えていない、のもドーパミンの出が悪いからだと理解できます。いろいろな周りの刺激からドーパミンが適度に出て学習していないんですね。オフになってる。

 

私はあんまり空気読めなかったんですね。今は学習して読みますけど、本質的には空気読めない。それもドーパミンノルアドレナリンの出の悪さから来ると思うんですよ。空気読むというのは、周りの反応の小さな学習です。先生が何か言うとか、同級生が何かする。そうしたときに周りや先生は反応するんですね。表情やら声の色とか間合いとかで。そこからみんな、それが「良いこと」なのか「悪いこと」なのか学んでる。日常的に細かくいろいろな動作、発言、間合いなどの良し悪しを周りの反応を読み取って学習しているんですね。ドーパミンが適度に出て、そういう反応を学習することで空気が読めているし、いろいろな社会の明文化されていないルールを学んでいるんです。それをドーパミンの出が悪いADHDは学べないんだと思うんですね。

 

 

*1

 

 

じゃあどうするか?といえば、ドーパミンノルアドレナリンを出すように自分を訓練するのです。あと、セロトニンも。瞑想すればセロトニンが増えたりとか、心はコントロールすると脳内神経伝達物質が出せるんですね。勉強するとか集中しなければいけないときに、行動を儀式化して、心に条件付けしてドーパミンノルアドレナリンが出せるように訓練することで、集中できるようになります。それを以前は「集中力のスイッチ」と言っていました。ドーパミンノルアドレナリンを適宜出せる状態に持っていくのです。プロスポーツ選手がルーティンやアンカリングといわれる形で儀式を行って自分の状態をコントロールするのと同じやり方です。

 

 

ドーパミンノルアドレナリンを出すための儀式を作る

ドーパミンノルアドレナリンを出す儀式を自分で作り出す必要があります。1度うまくいけばそれを繰り返して洗練させていき自分のやり方にまとめていきます。うまくいったという感触を大事にしながら、自分の心の状態を把握しながらコントロールする方法をつかんでいくんです。ドーパミンノルアドレナリンセロトニンが多い少ないは感じ取れるようになったほうがいいです。

 

では、その儀式のために、私がやっていたことと、役立つ材料をまとめておきます。

 

●机を整理する

視界に余計なもの、気になるモノが入らないようにする。何か1つやるときには、別なことは目に入らないように片づけておく。だから勉強前の片づけはやってOK。目に入ると頭の負担になるので視界に負担になるモノが見えないようにしておく。後で書きますが、私は視覚優位で目からの情報が強く影響するので、そのためでもあります。

 

●音を整理する

興奮するタイプのADHDのタイプなら音楽は逆にがんがん聞いた方がいいかもしれません。ただ、私も最初は音楽を聴いていましたが、逆に、慣れてくると静かな方が集中できたので、ノイズキャンセリングヘッドホンをつけていました。Boseとかソニーなどの最高機種がオススメ。耳栓もいいんですけど、付けたり外すのが面倒かな。

 

●時間を区切る ポモドーロ・テクニック

これも興味持ったら本が出ているので買って読むのがオススメですが、時間を25分と5分に区切って、減算タイマーを使って25分間だけ集中する。25分経ったら、その場ですぐ辞めて5分休憩、散歩したり。また終わったら戻ってきて25分やる、というものです。

 

締め切りギリギリのときだけ頑張れたりしますよね。その締め切り効果の応用です。集中できない、机に向かっていられないという人も、25分と短い時間なら集中できるんですよ。最初は何もしなくてもいいので、とにかく25分頑張って机に向かいます。これを何回もやるんだー、なんて考えない。最初は1回こっきりのつもりでタイマーかけて25分間机に向かいます。すると最初の10分くらいはともかく、だんだん心が落ち着いてきて、何かできるようになるんですよ。これは何回か練習してみてください。そのときは、トータル3時間やろうとかそういうの考えてはダメ。もうこの1回きりくらいで考える。するとそれだけならできてしまう。それをできる範囲で積み重ねていくんです。

 

たくさんやろうとすると集中できないので欲張らないことです。結果として練習しているうちにトータル何時間もできるようにになります。また、慣れてくれば、25分ではなくて、60分とか90分まで集中延長できるようになります。ただ最初のうちは30分以上連続してやらないほうが良いです。なぜならその後疲れて休憩長く取らないといけなくなることがあって、逆に無駄になるから。これは段階的に訓練を進めていきます。また、休憩は10分でもいいのです。ただ、15分以上は取りすぎなので。

 

また、切りのいいところまでとやらないことです。時間が来たら、その場でバタッと辞めて、また5分経ったら戻ってきてその場から再開する、というパターンを身につけてください。

 

タイマーはアマゾンで「ポモドーロ タイマー」で検索すると見つかるのでそれで。カウントダウンができて、音オフで光で知らせられるのが便利です。バイブレーションも使ったんですが結構うるさいので、光で知らせられるのがオススメです。時間過ぎても、どれも何分経過かもわかります。

 

 

 

●コーヒーを飲む

はじめる前に少しカフェインを取る意味でコーヒーを飲むのは悪くありません。ノルアドレナリンなどが出ます。ですが、私も失敗したんですが、頼り始めると1日にエスプレッソ1リットルとか飲む羽目になって、カフェイン取りすぎると焦燥感出るんですよね。良くありません。ADHDとかはいろいろ依存しやすいので要注意です。なので、朝に儀式的に一口飲むとか量を考えて取るのがオススメです。

 

同様にタバコのニコチンもドーパミンを出すので、ADHDの人がヘビースモーカーになりやすいんですが、これは健康に良くないことと、このニコチンもすぐに効かなくなるので止めた方がよいのです。今は嫌煙の時代なので、タバコで何とかなっていたADHDが顕在化したのではという話もありますけどね。

 

●Lチロシン、Lフェニルアラニンを取る

スマートドラッグの一種ですが、LチロシンやLフェニルアラニンは、ドーパミンの材料なので、飲むと少しドーパミン量が増えます。と言っても数時間くらいなので、勉強を開始するときのキックスターターとして飲むとカフェインよりは有効です。

 

 

結構いろいろ飲んでみましたが、実感あるのは、チロシンくらい。フェニルアラニンチロシンに変わるのでマイルドで似た感じ。Nアセチルチロシンは効きが早いです。イチョウ葉は特に実感なし。DMAEもなし。フォスファチジルセリン(PS)も特には。

 

ナウフーズでは、チロシンなど主体でブレンドしてあるトゥルーフォーカス(True Focus)は効きもコスパも良いのでオススメ。

 

 

というように、以上のようなテクニックを組み合わせて自分のドーパミンを出す儀式を作り上げることが大事だと思っています。

 

私はとりあえずいつも愛用のタイマー出して25分セットすることから始めています。

 

 

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以降は、自分の特性とそれにどう対処するかという追加的なお話です。

 

 

 

■聴覚優位と視覚優位の使いこなし

 

人は聞いた方が腹落ちする聴覚優位と、見た方が腹落ちする視覚優位の2種類いまして、多数派は聴覚優位です。人間は号令で組織だって動ける生き物なのはそのためで、リーダーが大きな声で「右向け右」というと身体が勝手に向きます。そのとき身体が勝手に動かないのは視覚優位です。腹落ちしないんですよ。見てすぐわかるタイプだけど、号令を聞いていない、聞けないタイプですね。

 

視覚優位だと映像系が得意だったり、読書の黙読が得意だったりしますが、先生の言うことを聞いていなかったりします。意識が向かないんですよね。記憶もできない。私は視覚優位なんですね。耳からの指示が受け入れられない。聞いていないし、腹落ちしない。

 

この「腹落ちしない」ってのが問題なのです。不良の子のセリフで「先生の言うことに納得がいかねえ」みたいなのがありますが、あれは「理屈」の問題じゃないんですよ。単に聴覚優位じゃないから説教が腹落ちしないんです。聴覚優位なら何だろうと腹落ちするんです。つまり、耳から聞かせるんじゃだめなんですね。その子には。私にもそうです。

 

私の場合はもう一つあって、自分で指示を出さないとダメでした。学習は視覚から。指示は自分で指示を出さないとダメ。だから自分用に指示書を書くようにしました。タスクレベルで、何を片付ける、何をどこからどこまでやる、みたいなのをカードに書くんです。いちいち、すべての作業をカードに書きました。自分に指示書を書く、そしてそれを見ると不思議と「腹落ち」するんですよ。これは復唱でもいいかもしれませんけど、私の場合は、指示書を書く⇒指示書を読む、で自分に腹落ちさせるようにしていました。

 

指示書のカードは毎日たくさん作って捨てていきます。付箋でもいいですね。ただ、指示は大きく書いた方が良いのでA4を4つ切りにした短冊のようなものを作っていました。字の大きさが指示の大きさみたいな感じです。重要な指示は大きな字、蛍光ペンで色付けなどして自分に印象付けました。いかに自分に腹落ちさせるかが大事なので、大きな字でないと腹落ちしないとわかったので、それに合わせた紙のサイズにしたのです。自分を腹落ちさせる技を持つことはとても重要です。コントロールできるようになりますからね。

 

それから指示書のカードを作るのはもう一つスケジュールできるようになるメリットがありました。自称ADHDといっていますが、スケジュール管理が苦手というのがあります。

 

目についたものからやり始め、途中から何か入ってくるとそれに心奪われるんですよ。わかる人は分かると思いますが。そのため、やることはすべて指示書を作ります。作業中でもやることを思いついたら指示書カードは作成します。で、着手順序は指示書カードを見て優先度付けて並べ替えて進めていきます。作業が終わったらまた指示書見て着手。スケジュールはカードの並べ方で見える化できるんですね。

 

 

あと、勉強も私の場合は、次のような工夫をしました。

 

授業は、板書に加えて先生の話している内容をすべて書き取りました。聴覚優位ではないので、先生の話していることを聞いていないし忘れてしまうんですよね。だから、すべて書き取る。そして視覚化することで授業中に質の良い勉強ができるようになります。

 

自分での勉強は、まとめノートを作ります。ノートを作るのはムダと言われますよね。あれは向き不向きです。聴覚優位なら朗読した方がいい。でも私の場合視覚優位で、しかも自分で書かないと腹落ちしないので、自分でいったん取り込んで書き出すという多少面倒な作業をしないと頭の中に入らないのです。これは手間かかりますけど、質は高いので元は取れます。というか、こうしないと私の場合頭に入らないのです。

 

それからこれは仕事でも同様です。メモを取りまくります。一言一句メモ取るくらいの勢いでやります。その場で書いてダメなら何とか覚えておいてどこかで書くとか。また、まとめノートも作りました。大切なのは自分が覚えられるやり方、腹落ちするやり方を見つけてそれでやることなんですね。世の中で効率悪いと言われようと、気にすることはないんです。そうでしか私にはできないんですから。言っている人には分からないことなのです。

 

 

 

 ■人まねをしよう

先ほどから、私が腹落ちしにくい、自分の中にいったん入ってから出さないと腹落ちしないという話をしていますが、この特性があると独自に物をやりがちなんですね。他人の考えを理解するのが面倒だから、自分の考えで何とかやろうとしてしまう。独自説とりがち。自己流やりがちなんです。思い当たる人もいるかと思います。

 

この自己流やりがちなのは遠回りになるので避けた方がいい。積極的に人まねした方が良いのです。だから意識的に人まねする。先行事例を探す。これが大事です。独自説はあんまり意味がないんですね。

 

 

 

以上、脱線しつつ書いてきましたが、実は3月くらいに途中まで書いておいてあった、のですが、まずはアップしておきます。できることはできるうちに。

 

 

*1:

(余談) 空気を学習して読むことについて

心理学や人間関係に関して本で学んで、こういうときには人間はこう行動する、感じるというのを言語的に学習したんですね。そこから常に自分の状況をそこから分析する。まずは家に帰りながらとか帰ってからあれこれ考えて、復習していきます。そのうちにリアルタイムに学習できるようになり、展開の予測やら、その場での適切な対応について答えが出せるようになりました。あとは、そういう空気を読まなければいけない場では、意識を立てて分析するというようにもしています。