ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

2005-06-08 (1) ネット通販 過酷な競争


  内藤は本を買うのにアマゾンをけっこう利用する。書店もチェックするのだが、特定の著者とかその著者関連で最近売れている本を追っかけるにはアマゾンは便利だし、一般の人の書評頼りに探すのも面白い。書店は、まったく分からない分野を探すにはいい。


  でまあ、アマゾンで、ゴッソゴッソと買ってきたが、凄いのは、間違って届いたことがないことだ。たぶん一年で200冊以上買ったと思うが、間違っていたことはないと思う。いや、凄いね。これだけ本買えば、品違いなんてありそうじゃない? でもない。そういや「アマゾン・ドット・コムの光と影」で、アマゾンの配送センターに潜入したリポートがあるが、品違いはかなり念入りにチェックしているらしい。ゼロ・ディフェクトでやるのは凄い努力が影にあると思う。ミスゼロって凄いと思う。「当たり前」ではあるんだけど、それをコストも勘案して実現するのは大変なことだ。しかも、注文して2日くらいで届くものが多い。とても短納期だ。


  さて。夏なのでTシャツ買った。ネット通販で。アメリカで売ってる質のいいコットンのTシャツが欲しかったのだ。そしたらびっくり。アメリカ価格同様で買えるサイトがいくつかある。500-800円くらいで買えるのですよ。実際のところ、アメリカのウォルマートとかで買ってもそんなもんだよ、確か。輸入コストかかってるのにそんな値段で買えるなんて凄い。しかも、発注してから数日で届いた。びっくり。小売店ではやはり1000-1500円くらいで売ってるみたい。そりゃそうだよね。むしろ、500円なんかがおかしい。それだけ凄まじい価格競争やってるんだよね。ネットはクリックすれば隣の店と価格比較できるわけだから。しかも短納期。昔、通販といえば、短くて1週間、通常は10日から2週間くらいは納期がかかったものだ。それが今そんなことやってたらトロすぎて、キャンセルしたくなるものね。クリックしたら翌日欲しい。それが企業側の努力で実現しているのだ。いや、まったくその企業努力は凄まじい。


  最近、内藤が本業で勤めている商社業でも、納品はあんまり頻繁に行かなくなった。宅配業者を使うからだ。扱っているモノが小さいので、宅配業者で送れるサイズなんだよね。これも80年代のクロネコヤマトが切り開いたビジネスの恩恵をフルに受けているよね。東京から送るなら一日で届く地域の多いこと。これはもちろん、停滞していると言われた90年代に地方の国道や高速道路整備を熱心にやったおかげもあるんだけども、とにかく、物流インフラがすごい整っている。おかげで、われわれのビジネスで独自配送の必要性がすごく少なくなった。いま、物流を独自でやるところというのは、巨大なものとか精密なものでセットアップが必要なものとか、営業活動しながら配送するルートセールスに限られてきているよね。もしかすると、セットアップが必要なものも、営業活動が必要なものも、アウトソーシングできるかもしれない。そういうことまで代行してくれればいいわけだから。既に集金が必要なものは、クロネコも佐川もやってくれているわけだし、冷蔵・冷凍の配送が必要なものもクール宅急便で解決した。こちらも、配送業者間の凄まじい競争の結果、恩恵を受けている。そして、そうしたインフラのおかげで通販はより便利になっている。


  まあ、だらだら書いているのだけど、僕らの身の回りはいつのまにかすごくインフラが整備されているよなあ、とか思ったのだった。そして、その背景にはすごい競争と努力があるよなあと思ったのだ。でも、とても、そんな業界で競争する気にはならないね。競争は楽なところでやるべきだ。選べるならば。