ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

2005-05-30 (1) コンビニはほとんど食い物で構成されている


  一昨日に、ダイエットの話に関連して、「コンビニはほとんど食い物で成り立っている」ということを書いたのだが、それの補足をしたい。内藤は、こういう小売の素人なので、ちょっと専門の人からするとずれた話かもしれないんだが、まあ素人として見ていると、こういう風に見えるという話なのだ。  


  ゴールデンウイークに、内藤は宮城やら岩手を旅行してきた。仙台周辺から、一関、前沢、北上まで。クルマで、各地に展開しているイオンが経営しているジャスコマックスバリュというスーパーを見てきた。3日間で600km走ってみて回った、そのとき思ったことがいくつかある。


  まず、仙台周辺を除くと、ファミレスが少ない、ということ。いや、ファミレスだけじゃない。吉野家とか松屋とかマクドナルドとかのロードサイド店が見当たらない。ファミレスもデニーズとかガストとかジョナサンとかロイヤルとか、都心でよく見かける店がない(仙台には多くあるが)。たまに見かけるファミレスも、地元系。ミルキーウェイというハンバーグレストランだったり、南部屋敷という和食レストランだったり。特に目立つのはハンバーグレストラン。


  いやまあ、フレッシュネスバーガーとかモスバーガーがないのは分かる。都内でも、フレッシュネスはマックと比べて格段に店が少ないし。しかし、クルマで岩手や宮城の地方の道路を走っていてマクドナルドのロードサイド店をほとんど見かけない、というのは意外だった。ジャスコマックスバリュの中に入ってたりはするんだけど。あの、ドライブスルーがないのである。マックのドライブスルーというのは、首都圏郊外とか大都市圏の店だけのものなんだなー、とか思ったのだ。


  そこでひとつ気が付いた。そういう地方では、ドライブスルーでクルマに乗ったまま注文してモノをもらうというような、ファストライフじゃないんだよね。ニーズがないんだな。ドライブスルーは、そもそも移動しながらクルマの中で食べるためにあるようなものじゃない。でも、そんなことするほど急いでいないんだよね。店でちゃんと食べるか、家で食べるんだ。


  岩手や宮城の地方でロードサイドにファミレスが少ないことで気が付いたが、外食率が低いみたいだ。逆に言えば、首都圏なんかは皆外食しまくりなんだな。そうした地方におけるファミレスは、内藤もそうしたところで食ったが、家族のたまに食べる晩餐の場だったりしている。だから、ハンバーグレストランが多いんだな。ごちそうとしての大きなジューシーなハンバーグ。家族連れを見ていると、3組に1組くらいはお爺ちゃんお婆ちゃんもいる。つまり、3世代同居家庭が多い。それが自然なんだな。


  ちなみに、首都圏のファミレスは、そうした地方と比べると道路沿いに50mに一軒くらいの割合であるので、異様に多いと言えるが、それだけ皆利用している。昼間は、サラリーマンの朝食、昼食、営業マンの休憩、営業マンの打ち合わせという営業職の憩いの場としての機能があるし、家庭の奥様は息抜きにお昼御飯と午後の談笑があるし、高校生大学生も午後から夜にかけて友達と過ごし、夕方は独身者や家族連れの夕食、夜は学生が集って、という感じで、外食するのが通常となった暮らしの憩いの場なんだな。ま、クルマ使わない営業は喫茶店で時間を過ごすので、喫茶店が憩いの場になったりするわけだが、まあそれだけ、外で食べ、飲むという外食依存度が高い生活習慣が、あれだけの数のファミレスを支えている。


  それで、コンビニに話は戻るが、仙台周辺を除くと、コンビニもそんなに多くない。もちろんクルマで5-10分に一軒くらいはある。でも、都心の頻度とはほど遠い。そして、コンビニで買うものといえば、やはり食い物なんだな。外食依存度が高くなければ、数多くのコンビニを支えてやれない。そういや、誰かが言っていたが、コンビニは「冷蔵庫」なんだよね。まさに。だから、コンビニはほとんど食い物で構成されている、と言いたいのであった。「成り立っている」というと、収益がそれで得ているという意味になるが、必ずしもそうかどうか内藤は分からないので、表現を変えてみた。コンビニの意義って、食い物の供給とあと身の回りのちょっとしたもの、というものではないのだろうか。


  というわけで、仙台から盛岡のほうへぐぐっと上がっていったところというのは、首都圏とはかなり違う習慣だし、文化だなあと思ったのだ。東京で住んでいると、そういう外食ばっかりしているとは気が付かないのだが、いったん外から眺めてみるとよくわかる。


  内藤は、実際に見てくるまでは、テレビによって日本全国が均質化しつつある、とか思ったが、違う。それぞれの地域ごとに風土があり、歴史があり、性向がある。こういうのは見てこないと分からない。実際見てきて、確かめることが出来てよかった。やはり実際に見て感じてこないと見えてこないものがある。


  他にも今回の旅行で得られたことは多くあって、古本屋がかなり多いとか、リサイクルショップが多いとか、たんぼの真ん中に24時間やってるアメリカンスタイルの巨大ショッピングセンター マックスバリュの凄みとか、仙台周辺は東京の仙台支店というような感じで東京やそのほか地元以外の資本で占められているとか、そういう発見があった。それは追々書いていこうと思う。