ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

 「怒涛の営業」とは、藤原氏の『リクルートという奇跡』から引用したが、その怒涛ぶりを伺える営業解説本である。
 まず正直に告白しておくと、内藤は、ああ凄いね、とは思うけれど、俺もこうしたい、とはぜんぜん思わない。つまり、著者の主張に共感できない。そういうネガティブな部分があることを先にお伝えしておく。
 だが、ここに紹介するのはおすすめ以外では書かないので、おすすめする理由がある。内藤はかなりの冊数の営業本(営業について解説した本)を読んだが、その中では相当コンパクトに、かつ、システム化され、網羅性があり、根性と合理性が合体したような本であり、類書の中ではピカイチであるからである。こういう怒涛のシステム化された営業とはどんなものか知るにはもっとも良い本であると内藤には思えるのでおすすめするのである。
 まず新規開拓のためには、客先にアポをとらないといけない。そのためには、リストを片手に電話をかけまくる。ただ電話をかけても大手企業はゲートキーパーがいるのでなかなか取り次いでもらえない。それを突破するノウハウが著者から開示される。そしてアポを取ったら、誰がキーマンか見極め、買っていただくためにトークを練りこみ、社内で受注をヨミつつ、目標を見事達成し、皆の祝福を得る、というまさに科学と根性の怒涛の営業である。著者はそれを、ずばり「科学×武道」と表現している。
 ただまあ、比較的薄い本の中に網羅性を上げて詰め込んだせいか、著者の営業システムの解説力のせいか分からないが、ちょっと浅い説明になっているところが目立つ。著者のコンサルティングのダイジェストなのかもしれないなー、と内藤は思った。この本自身が営業ツールなのだろう。
 テレアポして新規開拓していく営業マンは一度は読んでおくとそれなりにためになると内藤は思うのでおすすめ。ただ、誰もがここまで出来るかどうかは内藤は疑問であったりする。このやり方の場合、かなり向き不向きが出る。また、このやり方で10年営業職をやったら身体と精神はどうなるか内藤は想像つかないので、凄い営業ってこんな感じというのを知るのにおすすめな一冊。