ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

 この本は読みにくい。ウェブの特徴である「語り」で全編語られているからだ。しかし面白い。内藤はちょうど二年前、出張中の往復の機内で読んだ。そして衝撃を受けた本である。
 当時はインターネットビジネスがやたら連呼され、B2BだのB2Cだの、妙な用語が飛び交っていた。内藤は、当時からあれこれ論じる個人サイト(ここではない)を作っていたこともあり、そういうインターネットビジネスを胡散臭く感じていた。その違和感が、この本ですっきりしたのである。それだけではなくて、これからウェブを通じて変わっていくであろう世の中をこの本で見せられて衝撃を受けた。
 というわけで、読みにくさはあるかもしれないが、もしまだあなたが未読であれば、この本の著者に扇動されてほしい。
 しかし、この本は始まりに過ぎない。というのも、この本には答えは載っていないからだ。いや、答えらしきものはある。だが、それはすぐ応用するにはイマイチだ。答えは自分で出さないといけない。この本で提示された世界はすでに到来した。そして、この変化の本質について教えてくれるのが本書だ。われわれはその先を目指さなくてはいけない。そのためにも読んでおく必要のある必読書だと内藤は思う。この本の著者のひとりが「ゴンゾー・マーケティング」(次に紹介予定)という本を書いているので、この本が楽しめたらそちらもちょっとおすすめである(超おすすめではない)。
 この本には二つの使い方がある。ひとつはすでに到来したインターネット(ウェブ)の時代に対する自分の認識を確認し、ずれていたら修正するため。もうひとつは、自分の中にあるマーケティングノウハウや自分の目指したいマーケティングを本と対話しながら検証していくため。どちらの用途にも、この本の著者たちの饒舌な語り口の中には、重要な気づきやコンセプトなどが埋め込まれているので役立つ。
 というわけで、何度か読み直しても役に立つ、あなたを刺激し扇動するオレンジ色のこの本はとてもおすすめです。