ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

 高塚氏の本は数多く、内藤はほとんど買って読んだので、どれを薦めてよいか困ります。要は全部読んで欲しい(笑)のですが、実際のところは、氏の語ることはかなり重複しているので、とりあえず数冊読めば良いかと思います。そうした中で、氏のエッセンスがコンパクトに詰まった本としてこの本をまず薦めます。次には、この次に紹介する「会社再建」というルポをお薦めします。


 商売として、どのように物事を考えていくか、について高塚氏独特の、そして魅力ある考え方が宝石箱のように詰まった本です。

真実には「事実」と「実感」というふたつがあって、感動を与えるには「実感」を伝えるべきと思っている。実際は動いていないにもかかわらず、「太陽が昇る」という言葉を私たちが使うのも、地球が回るから太陽が見えてくるという「事実」より感動を与えてくれるからだろう。

お金儲けは手段であって、人は、お金を使うことにこそ喜びを感じるのだということに、私は確信をもっている。お金を使って初めて、人は喜びを感じるのだ。

使うことが目的なのだから、お金を使ってもらうことに罪悪感をもつ必要は、まったくない。気持ちよくお金を使ってもらう状況を作り出していけばいいのだ。

商売において「値引き」とは、効果がないものと私は思っている。
売る側にとって、例えば商品を二割引にするということは大変なことである。しかし、かなり思い切ったサービスのつもりでいても、値段を下げることが買い手にとって魅力的な商品になるとは限らない。むしろ、むしろ商品の値打ちが下がったような印象をもたれることすらある。商品に自信がないことを、告白しているようなものだ。

私が考える「リピーター」とは、来てくれたひとり、買ってくれたひとりが、誰かに伝えたくなる、そしてその人に紹介された人が口コミで店にやってくることだ。そういう仕掛けをすることが、集客には非常に効果的だと思う。

ものを売るというのは、売るという考えをもたずに、当たり前のこととしてその価値を投げかけてみて、相手に判断を仰ぐということでもあるなということだった。


 もうこれ以上は書かない。これの何十倍もの優れた知恵が詰まった本がこの本です。ダイエー中内功さんが惚れこむのも納得のすごい人だなあと思うのです。とにかく優れた本なので、商売をしている人はぜひ読んで欲しい本です。非常にお薦め。


 また、この本に感動したら、高塚さんの本を片っ端から読まれるのも良いと思います。まずは次に薦める「会社再建」がお薦めです。高塚氏の本をいろいろ読むと、たぶん同じような事を何度も書いているのに出会うことでしょう。でも、いいんです。名講義を何回も聞く気分で、頭にその考え方を叩き込むことができます。