ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

2004-09-07 「展示会の話(2)」 (9/07のメルマガのコラムです)


こんにちは。ビジネス本マニアックスの内藤です。


 今週は「展示会」の話です。そこで昨日は概説しましたので、今日は見る側の話をしたいと思います。


○展示会の探しかた

 まず、興味がある業界があってそれの展示会があればとにかく行ってみる、ということです。googleで「展示会」と検索すれば見つかりますし、首都圏なら主要な展示会場である「幕張メッセ」「東京ビッグサイト」「パシフィコ横浜」で検索しても、それぞれの会場から、そこでの展示会予定が分かります。驚くほど展示会の種類があることに気がつくと思います。


 その中で興味があるものに行ってみるといいです。たいていは無料ですから。まあ普通に勤めてる人はいきにくいかもしれませんが、休みを取って行って見ても面白いかもしれません。内藤の場合は、会社が結構自由なんで、日程に、○○展示会にいく、と書いていても別に何も言われませんけど。まあ勉強ですね。仕事で行くこともあるし。海外の展示会も大抵は無料なので、行ってみるといいと思います。ウェブサイトで確認すればい
いし、近くのホテルの情報も載っています。早めに予約しないと便利なホテルは満室になったりします。



 でまあ、展示会。醍醐味は、普通は店頭に置いてない業種のものが一同に揃う、ということなんです。とにかく見ることが出来て、場合によっては触れる、と。


 例えば、先日内藤が行った分析展。分析機器の展示会ですけども、国内外の大手メーカーが大展示ブースを持った展示会で、各社とも、同じようなラインナップで、しかも、どこもカッコいい製品デザインで、先端技術を売りにしています。いやー、この業界、そんなに大きくはないのですけど、完成度高いな〜、と思うのですけども、他方、これは競争厳しいわ、というのも感じます。


 こんな業界では小さなところはよほど何かに特化しないと勝てないですね。分析機器というのは、新しい分析機器が出る→それで未知の物性が明らかになる→製品改良のチャンスになる→より高性能な製品が開発される、という現代の製品高性能化の重要な一翼を担っているんですね。だからこそ、日本企業もかなりこの分野では凄くて、競争も激しい。最近では、環境問題がありますので、材料に重金属などの有害物質が含まれていない
かどうかを調べる分析機器もお客さんが導入を検討しているので、話題のようでした。


 また競争が激しいようで、大メーカー同士同じような機器を作っていたりします。もちろんその中でA社はこれが得意、とかあるのですけど。これはユーザー側の話を聞かないと分かりません。売る側は全部出来るといいます。


○展示会で得られるもの4つ

 というわけで、展示会を見に行って得られるものは次の4項だと思います。


1. とりあえず業界の様子がわかる

 出展各社とも、大手は展示会には数千万円はかけてますので気合が入っています。出展パネルも展示物も、そのための新製品もあれこれ用意してあるので、現在の売れ筋とか、力を入れている製品なんかが簡単に分かるようになっています。また、展示ブースの大きさでも気合の入れかたが分かったりします。


2. 最新の技術がいちおうわかる

 展示パネルで展示したり、説明員のかたが親切に教えてくれます。


3. 売れ筋や価格がわかることがある

 必ずしも教えてくれませんが、場合によっては聞くと教えてくれます。詳しい話は、製品の競合関係や、他社の動向、価格水準などを知っていると深い話が出来たりします。


4. 他社の説明員(営業)の説明が立ち聞きしたり、直接話したりして相手のトークが参考になる

 通常、他社の営業トークというのはなかなか聞けないのですけど、展示会だとかなりたくさん聞けます。非常によい機会で、勉強になるはずです。


こんなところですね。展示会では業界の流れとか様子がはっきりと分かるので展示会というのはとてもおもしろいです。新製品なんかも展示会に合わせて投入してきますしね。



 ここで、展示会で聞くことですけども、まずどういう技術や工夫なのかとか、最近の売れ筋とか、価格とか、カタログ入手などがあります。聞き方にはちょっとコツがあります。


 買い手でなくて展示会に行くと展示ブースに立ってるベテランの営業マンにはえらく冷たくされます。ポイントはめげずに堂々と話をすることです。親切な人に当たればいろいろ教えてくれます。また、「えー、すごいですねー」「どうなってるんですか??」と好奇心満々で、ニコニコしながら、素直な態度でいれば親切に教えてくれる可能性が高くなります。また、ブースには、説明員として借り出されたR&Dの人もいることがあります。
そういう人を捕まえるとさらにあれこれ教えてくれたりします。まあでも名刺を渡したときに、買い手でないとわかるとガッカリされるのですけども(笑)。


 勉強するならずうずうしく、かつ、素直に、楽しそうに聞くと相手もむげに出来ないことが多いです。専門機器関係だと聞くのは女性のほうがいろいろ教えてもらえるかもしれません。説明員は男が多いし、業界は男が多かったりするとなおさらです。まあでも説明員は当たり外れがあります。あまり知識はないけど、とりあえず立ってる人もいるのです。


 特に展示会では、脇が甘くなってるので、どれが売れ筋で、価格はいくらかというのが聞き出しやすいです。自社の参考にするときに役立ちますけども、ベテランだと警戒してなかなか言わないですね。さすがに。説明員でも話したがりの人がいるのでそういう人がお薦めです。いろいろ親切に教えてくれます。


 まあでも最近は内藤は競合はそれほど興味がないんですけどね。だって横並びで競争するのは疲れるから。なるべく競争を避けるようにポジショニングしていく、というのが最近の内藤の基本的なやりかたです。まあでも、競合調査好きな同業者さんもいます。そういうところは分かってるので、内藤が説明する場合はウソ教えてみたりして。



 あと、役に立つのは「立ち聞き」。これが実は一番良かったりして。普通は、重要顧客とは商談ブースで話すんですけども、立ち話してたりもします。そういうのを立ち聞きすると結構役に立つこと話してます。まあ行儀は良くないんですけども、他社同士の話を立ち聞きできるのも、展示会の良いところであり、悪いところでもあります。


 また、立ち聞きに近いですが、同業の営業マンがどういう風に話をするのかのトークを見学することが出来るのが展示会の魅力です。自分が直接話しても、相手のトークを確認できますので、いろいろ勉強になることが多いです。なかなか他社の営業トークというのは見る機会がないですから、貴重な機会です。自分のトークを他社の営業マンにぶつけてみるのも面白いです。


 また、撮影禁止のことが多いですが、説明員さんに、「写真撮ってもいいですか?」と聞けばOKです。結構OKしてくれることも多いです。


 というわけで、展示会に行くと、業界の位置関係とかトレンドが人目で、直接見て確認できる、というわけなのです。その中で自分はどういうポジションに立てば良いか考えるいい機会になっています。


 展示会場では、各ブースにて、オマケに、うちわとか、ペンライトとか時計とかあれこれ景品をもらえることもあります。景品が多い業界は儲かってる、と見てよいです。


 ちなみに、業種外でいく場合、カタログは必ずその場でもらって帰ります。重くても。大変ですが、送ってもらうことにした場合、後で、業種外なので送ってくれないことがあります。相手もお金かけて送りますから。


そんなわけで長くなりましたが、明日(明後日?)は、出す側のお話です。実はこちらのほうがしたかった…


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