ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

本に書いてあることに振り回されて馬鹿になろう (2003/02/07)


  ときどき、「そういう本に書いてあることに振り回されて馬鹿みたい」とかもっともらしく書いているウェブ日記な人とかみかける。でも内藤は逆にそういう人に聞きたいのは、本に書いてあることを1年、2年と実践していったことがあるの? とか思うのだ。というのも、その価値は、実際にやりこんでみればわかるから。実際にやってみてそういうことが書けるのかな、と思うのだ。


  確かに世の中で出版されている本がすべて良いことが書いてあるとは言わない。また、良い本でもそこに書かれている内容すべてが役立つとは言わない。でも、本には真実が詰まっている。汗と涙が活字になっている。それらは実際に自分が汗をかきながらやってみればわかる。どうしてみんなやらないのかな〜と不思議なくらい。


  本を読んでいると、こんな凄いノウハウを書いちゃっていいの??とか思ってドキドキするのだけれど、実はそんな心配はいらなくて、多くの人は本を読まないし、たとえ読んだとしても何年にも渡って実践するなんてことはしないのだった。不思議なものである。


  そういえば、物理の教科書に書いてある物理法則も実際に実験して確認することは普通はあまりしないよね。最近の高校までの教育でも意味のある実験というのはますますしなくなっているようだし。熱心に再現実験をして試すのは理学部とか工学部の学生くらいじゃないだろうか。


  科学の時代と言われて久しいし、我々は現代科学技術なしには生きられない生活をしているが、それを支えている理論の真偽を確かめた人なんて本当に極一部しかいない。それだけではなくて、世の中のほとんどの人は政治理論・社会理論・経済理論・法律理論・科学理論などなどについて、世の中のほとんどの人がそれらを「分かったつもり」で、真偽を確かめずにお約束に従って暮らしているわけだ。これは実は凄いことなんだと内藤は思う。それだからこそ、自分で実際にやりこんでみて確かめる、というとても単純なことが大きな意味を持ち、力を持つんだと思うのである。


  というわけで、「本に書いてあることに振り回されて馬鹿になろう」、とまとめてこの話を終わる。人生は分かった振りして気取っていたってちっとも良くならない。本に良いことが書いてあったら、ボクらは馬鹿なんだから、馬鹿は馬鹿らしく素直に真似をしてみればいいのだ。

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