ビジネス本マニアックス

内藤による働く人のためのビジネス本紹介サイト⇒自身の30歳の就職活動についても書いたり。10年くらい更新止まっています。⇒「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ移転しました

ネットで調べられないものはネットでは売れない (2004年7月11日)


  インターネットは調べるのにとても便利だ。たぶんみんな何でもかんでもgoogleで調べてると思う。内藤も使いまくりだ。それにしても、googleというのは良く出来ている。新たに独自なエンジンで検索するようになったyahooもかなり便利で、どちらにしろ、サーチエンジンが実用になるレベルで便利になった時代がやってきたわけで、googleが出るまでは、サーチエンジンで腐るほどハズレページを見なければならなかった。それが今ではもはや大昔のようだ。つい少し前の話なんだが。


  というわけで、まだまだ、ネットでモノを売ったりすることがもてはやされている一面があるのだが、ネットで売れないモノがあるのでそれについて内藤は書きたいと思う。


  掃除機とか、コーヒーメーカーとか、エアコンとか、こういう風な「商品名」が確立しているものは簡単に価格が調べられたり、評判が調べられたり出来るので、とりあえず売れるかな、とは思う(もちろん検索したページで購入するかどうかは別だけど)。だけれども、「商品名」が知られていないとか、確立していないものは売れない。というのも、調べようがないから。


  そういう商品というのは、意外にあると内藤は思う。今までにない新しい商品、なんてのは大抵そう。そういうのは、ネットでは売れない。もちろん雑誌とかに広告を出して、詳しい情報をネットで見てもらうにはネットはいいのだけど、最初に買うであろう顧客に接触するにはネットではうまくいかないのだ。つまり、ネットワークでの接点は基本的に検索エンジンで調べてやってくるのがほとんどだと思うので、少なくともその商品ジャンルというか、商品名について潜在顧客と売り手の間で共有されていないとうまくやりとりが出来ない。あとは、どこかの掲示板やウェブサイトでお勧めしてもらうしかない。直接紹介というか。口コミで売れる地元だけでしか買えないミソとか醤油とか焼酎なんかは、そういう風に売ることになるのだろう。


  内藤は、ビジネス向きに特殊な理科学製品を輸入してきて売るビジネスに従事しているのでこのように感じるのだ。内藤が扱う商品でも、ある商品ジャンルが確立して、その「商品名」が一般的になったものは、ウェブサイトを整備して製品情報を揃えておくと、ネットで調べてお客さんがコンタクトを取ってくれる。そういう面では、ネットはなかなかビジネスに役立つ。一般的に、皆が売ろうと考えるモノには大抵そういう「商品名」が確立していて、皆が知っていて、それを買おうと思うときにその商品名をキーワードに検索してくれるので問題はない。でも、もし、今までにないような新しいモノを売ろうとしたときには、ネットは、少なくともgoogle検索では引っかからないので、お客さんには辿り着けない。


  内藤が扱うものは、結構「今までにない新しいモノ」というのが多いので、今までとぜんぜん違っていて、こんなに楽しいんですよ〜、とか言って売りたいわけだが、検索ではアピールできないのである。つまり、検索で引っかかる商品というのは、惰性で作ってるような既にマーケットが確立しているような商品であって、これからマーケットを作るとか、ニッチを見出して小さくやるとか、そういう商品にはネット検索は向かないのである。つまり、商品ライフサイクルで言えば、イノベーターとかアーリーアダプターという初期の購入客には向かないといえるかもしれない。


  そういう新しい商品は、専門誌に広告したり、それに関係しそうなお客さんに直接コンタクトしたり、専門のビジネスショウに出したりしないと、その商品を買うであろうお客さんに辿り着けない。ネットではダメなのだ。それも顧客へのメッセージの送り方とか専門誌やショウの選び方などもかなり重要になる。


  あと、逆にとても一般的な商品名というのも、ネットでは売りにくいだろうと思う。自分のページがgoogle検索でトップ5くらいに入るようにしないとなかなか検索エンジンからはやってきてくれないわけである。


  というわけで、望む情報がかなりな確率で簡単に調べられるgoogleだが、googleで調べられないものというものがあって、それは『キーワードが分からないもの』であったり、『あまりに一般的なキーワードのために目的のページに辿り着けないもの』であったりする。


  ネットでモノを売るのも大流行なようだが、とりあえず出店してみたりするのは簡単だけれども、たぶん商売として成立するのはなかなか難しいだろうなー、と内藤は思っている。それは、なかなか自分のページにお客さんが辿り着いてくれないという問題もあるし、辿り着いてくれても、買ってくれないということもあるだろうなーと。ていうか、店出す人ってネットで買い物してるのかな。ビジネスな話をするオトナは自分で買いもしないものを売れるかどうかという話をするから良くないよね。

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